Linkslover

I want to be a window through which Japanese golfers can see what’s happening outside. TPI G2/P2.

ロンドンから日帰りでいけるコースを求めて……|イングランドの穴場コース

7年ぶりにロンドンに行くのでついでにゴルフをしようと思い――しないわけにはいかない――少し調べてみて,以下のコースにプレーさせてもらえないかどうかメールを送った。自らの備忘録として……ではあるんだけど,誰かの役に立つかもしれないので,メモ。

一応前提条件として,「BirkdaleとかSandwichとかの有名リンクスはだいたいまわった」「SunningdaleとかSwinley Forestとかの著名なインランドコースはだいたいまわった」「SillothとかPainswickとかドォーク本で取り上げられていたコースはだいたいまわった」上で,さて次にどういうコースに行こうかな,という人向け。

Broadstone Golf Club

https://www.broadstonegolfclub.com/

イングランド南西部 Dorset にある Broadstone。ロンドンに住んでいたときからずっと行きたいコースではあったけれど,行く機会をけっきょく作れなかった。

僕の好きな Harry Colt ならではの,理知的な設計。「Stunning View!」という感じのコースでは決してないのだけれど,ショットのバラエティーと精度が求められそうなレイアウト。地味ながらも飽きさせない。

今回のコース選びでも第一候補だったのだけれど,行きたいと思っていた週は「コースのメンテナンスなのでクローズしている」との回答。残念。

Parkstone Golf Club

https://www.parkstonegolfclub.com/

Broadstone と同じく Dorset にあるコースだけど,海に近いところにあるので「Heathland だけど Seaside」というのがユニーク。

オリジナルので設計は1909年,Willie Park Jr。その後1932年に James Blaid が改修。Willie Park Jr といえば Huntercombe *1が特に印象的だったし,James Blaid *2 といえば,ロンドン在住時によくやってた Finchley で名前を覚えた。

次に機会があれば,Broadstone とあわせて必ずまわりたい。

Hayling Golf Club

https://www.haylinggolf.co.uk/

イングランド南の沿岸,Dorset の東に位置する Hampshire にあるリンクスコース。サイトの記述によると「the only true links course between Rye and Cornwall(Ryeとコーンウォールとのあいだにある唯一のリンクスコース」らしい。たしかに言われてみればそうかも。

こういう中堅リンクスって,ランキング上位にはなれない理由――景観とか戦略性とかレイアウトの多様性とか――というのが確かに存在してそれはラウンドすると判然とするのだけど,その一方で,こういうリンクスでしか味わえない雰囲気や空気感というのもあって,それが恋しい。

Littlestone Golf Club

https://www.littlestonegolfclub.org.uk/

イングランド南東。ドーバー海峡を擁する Kent のコースといえば,1に Royal St Geroge's(Sandwich:直近ではコリン・モリカワが優勝した2021年に The Open を開催),2に Royal Cinque Ports(Deal:1909年と1920年と The Open を二度開催),3に Prince's(1932年に唯一 The Open を開催しジーン・サラゼンが優勝;サラゼンバンカーが現存)と相場が決まっているけれど,じゃあ4番目はどこだとなると,この Little Stone になるっぽい。

The Open の Final Qualifying を開催していたりもするので,テストの場としては申し分ない。ここも動画を見るに Hayling と同様のもの――中堅リンクスならではのうんちゃら――を感じる。

同じ Kent でも Sandwich / Deal に上記3コースが固まっているのに対して,Littlestone はそれとは少し離れた,ゴルフ的には孤立した場所に位置する。なのでここを訪れるとしたら,Championship Links とあわせてサブコースの Warren もまわるのが正解か。

West Hill Golf Club

https://www.westhillgc.co.uk/

スコットランドに「Westhill Golf Club」があるようだけれど,こちらは Surrey にある「West Hill Golf Club」。Surrey といえば名だたるインランドコースがあるので,「あえて West Hill!」ということにはなかなかからないけれど,映像を見る限りはなかなかどうして。

youtu.be

Coombe Hill Golf Club

https://www.coombehillgolfclub.com/

これまたSurreyのヒースランドコース。ドォーク本*3によれば,他のヒースランドに比べれば木が茂っているとのことで,ヒースランドってよりはパークランドっぽいのかなという印象。さらに同本には「fairly exclusive course」と書いているけれど,照会したら普通に返信をくれた。

設計は The Addington の J. F. Abercromby。ということで,同じようにファンキーな要素があればいいのだけれど。

Alwoodley Golf Club

https://alwoodleygolfclub.com/the-alwoodley-welcome/

Alwoodley を〈穴場〉と呼ぶには違和感がある――ゴルフコース好きにはよく知られているはずだから――けれど,場所が場所――Leeds:ロンドンからクルマで4時間近く――だけに,容易に訪れることができない。

オーガスタナショナルの設計で知られる Alister MacKenzie の最初の設計。MacKenzieにしては,グリーンのアンジュレーションはさほどでもないらしいが,バンカリングはさすが。

どうせ行くなら,同じLeedsにある他のMacKenzieコース,Moortownと一緒にプレーしたいと思っている。

The Oxfordshire Golf Hotel & Spa

https://www.theoxfordshire.com/golf

ホテルに併設されたゴルフコース。リース・ジョーンズ設計の,いわゆるアメリカンなタイプのコースなので,イギリスにまで行ってやる意味はあるのかっていう話はあるのだけれど,ヒースローから近いし,予約が取りやすいし,宿泊も安そうなので,手軽なGetawayとしてはいいのかも。

Hunstanton Golf Club

Home | Hunstanton Golf Club

Norfolkのリンクスコース。Norfolkだから「ロンドンから日帰り」っていうとちょっと無理があるんだけど,Norfolkだからなんとなくロマンチックに感じてしまう。

「イングランドの東岸で唯一,太陽が海に沈む場所」というトリビア的な面白さもあるけれど,でも夕日に照らされるローリングフェアウェイは,さぞかし美しいことだろう。

とはいえ,至るところにバンカーがきいているコースなので,風の強い日は本当に難儀するだろうな。それもまた味わい。

Woking Golf Club

https://www.wokinggolfclub.co.uk/

そしてWoking。自分の中でWokingがずっと引っかかっていたのでけど,久しぶりにドォーク本を読んで,そのわけがわかった。ドォークいわく「この本を楽しむような人なら,ここでのプレーをきっと楽しめるはず」という,ゴルフコース設計好きにはそそられるエピソードがある。

Surreyで最も古いコースであるWoking。もともとは凡庸なコースだったらしいのだが,ふたりのメンバーが夏のあいだ--他のメンバーがバカンスで不在のあいだ--少しずつ手を加え,長い年月をかけて戦略的なコースにしていだたのだとか。

中でも有明なのが,4版パー4。線路沿いにあるホール。