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ぜんぜんわからない 俺たちは雰囲気でゴルフをやっている

イギリスゴルフ #85|Huntercombe Golf Club|ゴルフコース設計の進化の過程に立ち会っているかのような

Huntercombe Golf Club でラウンドしたのは2015年10月下旬で,このあたりからイングランドのインランドコースを意識的にめぐるようになりました。

この Huntercombe は,たとえば各種ゴルフ雑誌等のコースランキングで取り上げられるようなものではなく,そういう意味では一般的には知名度は高くないと思います。だけど,その歴史的な意味合いからラウンドしてみたいと思っていたコースでした。

ところで,全英オープンの公式サイトはその歴史に関する情報が充実していて,第1回大会からの各大会の結果が載っています。それによると,1889年の第29回大会を制したのは,スコットランド出身の Willie Park Jnr。彼はその後ゴルフコースの設計も手がけ,多くの傑作を残すのですが,彼が残したイングランドの代表的なイングランドコースが,ノッティンガムの Notts Golf Club,ロンドン近郊の Sunningdale Golf Club - Old Course,そしてこの Huntercombe Golf Club の3つと言われています。

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Willie Park Jnr 設計のコースに行くと,必ず厳しい目つきをした彼の写真だったり肖像画だったりを目にします。

Huntercombe は,位置的には Oxfordshire の南東,ロンドン中心からだとほぼ真西に位置して,M4かM40かを使って1時間半ぐらいのドライブになります。僕がラウンドした日は高速道路を取り囲む木々が紅葉で色づいていて,気持ちのいいドライブでした。コースのある一帯はAONB(Areas of Outstanding Natural Beauty)ということで,周囲には多くの自然が残っています。高速を降りて小さい村を通り抜け,そして森の中の細い道を走るとコースに到着します。

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クラブハウスは,周囲の自然に調和する,木造のこじんまりとした造り。

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中は落ち着いた雰囲気で,こういう品と趣味の良さは日本のコースにも欲しいところであります。さりげないですが,ホットコーヒーが自由に飲めるのも嬉しいところ。

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1番はパー3。このへんはまだ普通のパークランドコースのような印象ですけどね。この日のラウンドでは,8番アイアンで打ったティーショットがぴたりと寄ってバーディー。

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2番パー4。ティーからの眺めはこの通り。天気にめぐまれて良かった,としみじみ思える光景です。

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そのグリーン手前は,右から左への傾斜。こういう傾斜をうまいこと使えてグリーンに乗せられたときは,なんとも気持ちがいいです。

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4番,パー4。328ヤード。このグリーン手前の窪みは,このコースを紹介する記事の中では必ず出てくるものだと思います。バンカーがなくてもハザードにはなりうるし,こういう自然のアクセントがホールのメモラビリティを高める好例なのだと思います。

そういえばどこかで読んだけれど,このコースを設計した当時の Willie Park Jnr はまだリンクスでの設計方法をインランドコースに援用していて,だからグリーンもすべてグラウンドレベルに造られているとか。

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5番パー4,右ドッグレッグ。こういうフェアウェイ内のハザードとしての木は好きではないですが…。このホールに限らずですが,ラウンドしている最中に目にした光景よりも写真で見たときの方が印象的です。

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6番パー5。このホールもバンカーレスだったはず。

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しかし,こういったグラスバンカーや窪みがいいスパイスになっています。

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グリーン周りはこんな感じ。フェアウェイが乾いてさえいたら,遠くからでもパターで狙っていけそうです。

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7番パー3。盛り土のバンカーでガードされたグリーンと,周囲の色づいた木々とのコントラストが,なんともユニーク。

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11番,328ヤードのショートパー4。グリーンちょっと手前でフェアウェイをがっつりと分断するこういうバンカーは,イギリスの古いコースではよく見るような気がします。

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13番パー4。ここもバンカーレスですが,スパイスがきいています。

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15番,175ヤードのパー3。なんかもう笑っちゃうしかない,この造形。

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その15番のグリーン。完全にグラウンドレベルですね。

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16番パー5。

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17番は300ヤード以下のショートパー4ホール。グリーンはリンクスコースでたまに見る造りです(例えば Royal Dornoch の5番パー4を思い出します)。

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18番パー4。グリーン手前で,このような自然のハザードが待ち構えています。

ゴルフの歴史が感じられる,あるいはゴルフコース設計の進化の過程に立ち会っているかのような,独特の雰囲気を持つコースでした。ランキング上位のコースをなぞるだけの旅では味わえないものが,こういった場所にはあると思います。

ビジターでも週末のプレーは可能。決まったティータイムがあるわけではなく,行って空いていたら始めるかたちですが,事前に電話して確認すべき。週末のグリーンフィーは夏が90ポンド,冬(11月から3月)が70ポンド。

25 Oct 2015