マキロイが「基本的にゴシップライター」だと語るアラン・シプナックが*1,DJのマスターズ制覇への道のりを,叙情的かつレトリカルに書き上げました。
ソース
The Evolution of Dustin Johnson: Inside the Masters champion's ascent by Alan Shipnuck, 15 November 2020
拙訳
9年前,フロリダの Intracoastal Waterway をボートで下っていたダスティン・ジョンソンは,目的地のことではなく,当時ですら当然のように思われていた彼の運命について質問された。つまり,グリーンジャケットを獲得することについて。船のスピーカーから南部のロックが鳴り響く中で,彼は声を張り上げてこう言った。「そのうち起こるよ」。 *2
もちろんそうだった。ブライソン・デシャンボーの名前を誰もが耳にするようになるずっと前から,ジョンソンの漫画のような飛距離は,変化をもたらす魅力的なエージェントとして彼を位置づけていた。彼のキャリアを通じたエージェントであるデイビッド・ウィンクルは,Coastal Carolina で自分が初めてジョンソンをスカウトした時のことを今でも鮮明に思い出す。そこではDJはすでにさまざまな突飛なネタの主役で,ソウル・パッチと太いピンチのチョーを持っているポール・バニヤンのようだった。 *3
ウィンクルは,短めのドッグレッグのパー4のグリーンの後ろにポジションを取っていた。ロングヒッターのドライブがグリーンにわずかに届かないところに落ちてきていたのだ。ジョンソンの番になると,彼は強烈な一撃を放ち,その数秒後,彼のボールは天から落ちてきてピンハイに止まった。ジョンソンがグリーンを離れて歩いているときに,ウィンクルはそのショットを褒めたのだが,DJは「あぁ,あれは俺の3番ウッドには完璧な長さだった」と答えた。ウィンクルは言う。「その瞬間,私は非常に明確な考えを抱いたんです。なんてことだ,この子がオーガスタに行くまで待ってくれ,って」。 *4
しかし,解剖学は運命ではない。ジョンソンがどんなに贅沢な身体的才能を持っていたとしても,ジャケットは彼の手の届かないところに留まっていた。ジョンソンはパーティーが大好きで,スカートを追いかけ回すのが好きで,時にはPGAツアーの監視の目にさらされることもあった。メジャーで行われた一連の壮絶な日曜日の事件は,多くの人にジョンソンの目に見えない身体のさまざまな部分(脳,心臓,ガッツなど)についての疑問を残した。その間も,ジョンソンはツアーの勝利を積み上げ,ゲームの中で最も地味なスーパースターでありつづけた。常に礼儀正しく,常に優しく,他の魂に対して決して悪い言葉を吐かないスーパースター。 *5
しかしジョンソンに近い人々は,彼がその広大な約束を果たすことを待ちきれないでいた。ジョンソンのスイングコーチであるブッチ・ハーモンは,2010年代初頭に警鐘を鳴らした。「彼は常に途方もない自然の能力に頼ってきた。それで自然にトップ10入りするまでになった。だけど,他のトップ10プレーヤーは,みんな彼を凌駕している」と。 *6
ジョンソンのグリーンジャケットへの道のりは,思いがけない形で方向転換された。ホッケー界の名選手のグラマラスな娘,ポリーナ・グレツキーと恋に落ちたのだ。ふたりはは2013年に交際を始め,半年後に婚約した。2014年1月にはポリーナが妊娠した。数ヶ月後,ジョンソンはマリファナとコカインの3回の薬物検査に失敗したことが発覚したあと,「個人的な課題」に対処するために6ヶ月間の「休職」を取った。 *7
彼の側近の中で最も影響力のあるメンバーのひとりであるトレーナーのジョーイ・ディオヴィサルヴィは,ジョンソンがゴルフから離れているあいだに人間的に大きな成長をしたと感じていたという。「ダスティンは長い間,『ゴルファーとしてではなく,一人の人間として、誰が俺を愛し,信じてくれているのか』という問いに悩んでいたと思う」と,ディオヴィサルヴィは言う。「その内省の時期に,彼はポリーナと彼女の家族が彼の聖域であることを見出した。最も困難な時に,彼らはジョンソンを支えていたのだ。愛は彼の人生の中で決定的なものとなった。そして,最終的に愛し返すことを恐れていないとき,それは人生を変える分岐になるんだ」。 *8
ジョンソンが(ほとんど)家庭的な生活に落ち着くと,息子のテイタムが生まれ,すぐに次ののリバーが生まれた。それから彼はようやく自分のプレーの弱点に向き合いはじめ,自分の仕事に真剣に向き合いはじめた。彼はトラックマンを購入し,ついにウェッジゲームに専念した。彼は低負荷のダイエットに取り組み,ジムで多くの時間を費やすようになった。前述のジョーイこう言う。「彼は自分がX-Menのひとりみたいに見えるよ」。 *9
仕事への新たなコミットメントが,ジョンソンを強くした。「ゴルフは本当に精神的なものだ」と彼は言う。「自分が誰かより優位に立っていると思っているだけで,それが自分にとって優位になるんだ」。 *10
すぐ訪れたご褒美は,2016年の全米オープンでの勝利だった。ゴルフ界で最も激しいコースのひとつである,オークモントを圧倒して優勝だった。この勝利は,大会の歴史の中で最もマッチョなボールストライキングによってもたらされたものだが,同時にジョンソンの精神的強さとコースマネジメントの記念碑でもあり,彼はペナルティーストロークの脅威が迫っている中でバック9をプレーし,同時にUSGAのブレザーは,ルール違反の可能性があるかどうかについて頭を悩ませていた。 *11
インタビューでは,ジョンソンはしばしばボーッとで目をつむったような表情をしており,彼の視力を疑問視する人もいる。しかし彼はブラックジャックのエースであり,時には一度に5つのハンドをプレイすることもあり,常に正しいゴルフショットを打つことに関しては天才のようなものだ。「彼はみんなが思っているよりも賢いよ」と,ローリー・マキロイは言う。「彼は敏感だよ。彼自身が思っているよりそうだし,メディアのみんなが思っている以上にそうだよ。僕はそう思うね」。 *12
全米オープンでの優勝という試練の直後にジョンソンは,3年前からキャディーをしている兄弟のA.J.のおかげで,平静さを保つことができたと語っている。彼らには,魅力的なおふざけと気まぐれさが共通している。(彼らの母方の祖父,アート・ウィスナントは身長が193cmあり,そのバスケットボールの才能でサウスカロライナの殿堂入りをしている。ノースカロライナのフープ工場,Charis Prep にある高校で3年生だったとき,オースティンは平均16.8得点を記録し,3ポイントシュート56.4%,フリースローラインからのシュート92.3%を記録した)。 *13
「オークモントでの1週間は,ただただ波に乗っているような感じだったよ」と,ジョンソンは言う。「コースのための素晴らしいゲームプランがあったから,とても簡単に感じられた。そしてそれを実行していたんだ。日曜日にいろいろなことが起きたときも,僕らは自分たちのゲームプランに固執していたんだ」。 *14
ダスティンとオースティンの父スコットは,高校時代にフットボール/バスケットボール/野球/サッカーで活躍したあと,ゴルフのティーチングプロに転身した(子供たちの最初のスイングコーチだった)。両親が離婚して以来,ダスティンはその父親との間に複雑な関係を抱えていたので,ウェイン・グレツキーは歓迎すべき父親像となっている。 *15
「私はゴルフは知らないんだが」と,ハンディキャップ11のグレツキーは,2016年終盤に語っている。「でもスポーツは知っている。どのレベルにも素晴らしい才能がいる。スーパースターを分けているのは,準備とコミットメントだ。私がダスティンのある種の教祖だという考えは大げさだ。私が彼に会うずっと前からトップ10に入る選手だった。しかし,私が少しでも力になれたとすればそれは,彼が最高の選手になるためにはその代償を払わなければならないというメッセージだ。彼には高い目標を掲げてもらった。タイガーのような目標をね。今年は3大会で優勝してメジャーは1勝。来年は5つの大会と2つのメジャーにしよう。最高になることを恐れるな。受け入れるんだ,ってね」。 *16
ジョンソンは全米オープンでの勝利を基に,ゲームで最も多くの勝利を収めた選手となり,現在は通算2年間を1位の座で過ごしている。そして彼はもうすぐロリー・マキロイを超えて,1986年にランキング制度が始まって以来,1位在位の期間が3番目に長いプレーヤーになる。これはタイガー・ウッズとグレッグ・ノーマンに次ぐものだ。ジョンソンの地位を確固たるものにする最後のピースは,さらなるメジャー大会での勝利だった。 *17
2020年に向けての彼の焦点はパッティングを研ぎ澄ますことであり,それはゴルフ界でで最も恐ろしいグリーン上で示された。ジョンソンがボギーなしの65でこのマスターズ初日のラウンドを終えて首位タイに立ち,そこには止められない潮の高まりを感じることができた。75を叩いて混乱をつづけていたマキロイは,彼のプレーパートナーの態度に目がくらんでいた。「ボールを見て,ボールを打って,パットを見て,パットを沈めて,次へ行く。そう,彼は同じように単純なことをするか,あるいはときにとっても単純に見えるようにする」と,マキロイは言った。「彼はゴルフの歴史の中で,ゴルフに対して最高の向き合い方をしている一人だと思うよ。彼を他の誰かと比較することができるかどうかはわからないけど,彼のゲームへのアプローチの仕方は素晴らしいね」。 *18
ジョンソンは高いスタンダードでプレーを続け,2アンダーの70となった2日目が,ふらつきのように感じられたほどだ。しかし彼は土曜日にボギーフリーの65をマークし,マスターズの喉元をつかんだ。53年のホーガンの66,キャリア最高のラウンドと自身がいう1965年のニクラウスの64,タフな日のロースコアとなった80年のセベの68,タイガーが伝説となった97年のタイガーの65のように,偉大なチャンピオンたちの勝利に向けたラウンドに匹敵する,ジョンソンの土曜日だった。 *19
ジョンソンは日曜日の序盤は少し緊張した様子だったが,6番ホールからはほぼ完璧なゴルフを披露し,最終13ホールを5アンダーでプレーして20アンダーでゴールし,雨に湿ったコースでウッズのマスターズスコア記録を更新した。ジョンソンが大会史上最少ボギー数(4)を記録し,GIR(60)も史上最多タイだった。5打差での勝利は,ジョンソンにとって2017年に入ってから6回目となった。 *20
ツアーでは,誰が選手のプレーヤーであるかについて,議論がいくつかあった。その質問は終わったし,ホコリを被っている。そしてそう,これは異例の,轟音のない11月のマスターズだったが,注釈の話は見当違いだ。ジョンソンは,COVID-19を克服したわずか数週間後にグリーンジャケットを獲得した,最初のプレーヤーだ。(彼は隔離期間を,小さなホテルの部屋の中で過ごした。禅マスターのように。「俺はただ横になっていただけで,ほとんど何もしてなかったよ」。) *21
グリーンジャケットに袖を通したときには涙をこぼしたが,最後のグリーンでは勝利にふけっていた。いつものように。そしてガッツポーズの握りこぶしが腰の高さまで届いたとき,何か大きなことが起こったのだ。それはもしかしたら,自分がこの目的地にいつかはたどり着くことをずっと知っていたからかもしれない。その旅は,自身が想像していた以上に大変なものだったが,36歳にして,ジョンソンはたどり着いたのだ。ついに。 *22
*1:ロリー・マキロイのロングインタビュー|Vol.3|Independent.ie - Linkslover
*2:Nine years ago, while piloting his boat down Florida’s Intracoastal Waterway, Dustin Johnson was asked not about the destination but what even back then seemed like his destiny: winning a green jacket. He had to raise his voice to be heard over the Southern rock booming out of the boat’s many speakers: “It’s gonna happen, bro.”
*3:Of course it was. Long before anyone had heard of Bryson DeChambeau, Johnson’s cartoonish length off the tee positioned him as a tantalizing agent of change. His career-long agent, David Winkle, still vividly recalls one of the first times he scouted Johnson at Coastal Carolina, where DJ was already the star of various outlandish stories, a kind of Paul Bunyan with a soul patch and thick pinch of chaw.
*4:Winkle positioned himself behind the green of a shortish, dogleg par-4 where the longest hitters’ drives were expiring short of the putting surface. When it was Johnson’s turn, he took a mighty lash and many seconds later his ball fell from the heavens, pin high. As Johnson walked off the green Winkle complimented him on the shot, to which DJ replied, “Dude, it was a perfect length for my 3-wood.” Says Winkle, “I had a very clear thought at that moment: My god, just wait until this kid gets to Augusta.”
*5:And yet anatomy is not destiny; no matter how extravagant Johnson’s physical gifts, the jacket remained beyond his grasp. He loved to party and chase skirts, at times running afoul of the PGA Tour’s watchful eyes. A series of spectacular Sunday crack-ups at the majors left many wondering about Johnson’s various unseen body parts: brain, heart, guts. Through it all Johnson sailed on, piling up Tour victories and remaining the game’s most down-home superstar — always polite, always kind, never saying a bad word about another soul.
*6:But those close to Johnson were becoming impatient for him to fulfill his vast promise. Johnson’s swing coach Butch Harmon sounded the alarm in the early 2010s: “He has always relied on tremendous natural ability to carry him through. It’s taken him all the way to being a top-10 player. But every other guy in the top 10 outworks him.”
*7:Johnson’s journey to the green jacket was redirected in an unlikely way: he fell for Paulina Gretzky, the glamorous daughter of a hockey great. They began dating in 2013 and were engaged six months later. By January 2014, Paulina was pregnant. A few months later, Johnson took a six-month “leave of absence” to address “personal challenges” that followed the revelations that he had failed three drug tests, for marijuana and cocaine.
*8:One of the most influential members of his inner circle, trainer Joey Diovisalvi, saw significant personal growth during Johnson’s time away from the game. “I think for a long time Dustin had been struggling with the question: ‘Who loves me and believes in me, not as a golfer but as a person?’” Diovisalvi says. “In that period of reflection he came to discover that Paulina and her family were his sanctuary. In the hardest of times they had his back. Love became the defining thing in his life, and when you’re finally not afraid to love back, that’s a life-changing shift.”
*9:As Johnson settled into a (mostly) contented domesticity — a son, Tatum, was quickly followed by another, River — he began to finally address the shortcomings in his game and approach to his profession. He bought a Trackman and at long last committed to dialing in his wedge game. He committed to a low-fun diet and began spending so much time in the gym Joey D says, “He looks like he should be one of the X-Men.”
*10:The new commitment to work fortified Johnson. “Golf is really mental,” he says. “Even if you think you have an edge on someone, that’s your edge right there.”
*11:The immediate reward was winning the 2016 U.S. Open, when he overpowered one of golf’s brawniest courses, Oakmont. That victory featured some of the most macho ballstriking in the history of the national championship but was also a monument to Johnson’s mental toughness and course management, as he played the back nine with the specter of a penalty stroke looming, while USGA blazers dithered about a possible rules infraction.
*12:In interviews, Johnson often has a monotone and glazed look, leading some to question his acuity. But he is an ace at blackjack, sometimes playing five hands at a time, and something like a genius when it comes to always playing the correct golf shot. “He’s smarter than you think,” Rory McIlroy says. “He’s switched on, more so than he lets on, more so than everyone in the media thinks. I’ll just put it that way.”
*13:In the wake of the trying U.S. Open victory, Johnson gave much of the credit for his equanimity to his brother A.J., who had become his caddie three years earlier. They share the same charming goofiness and jock swagger. (Their 6-foot-4 maternal grandfather, Art Whisnant, is in the South Carolina Hall of Fame for his basketball exploits; as a senior in high school at Charis Prep, a North Carolina hoop factory, Austin averaged 16.8 points while shooting 56.4% on three-pointers and 92.3% from the free throw line.)
*14:“That whole week at Oakmont, I felt like we were just groovin’,” Johnson says. “We had a great game plan for the golf course, so it felt pretty easy. And we were executin’. When all that stuff happened on Sunday, we just stuck to our game plan.”
*15:Dustin’s and Austin’s father, Scott, was a high school stud who lettered in football, basketball, baseball and soccer before going into a career in golf as a teaching pro. (He was the boys’ first swing coach.) Dustin has had a complicated relationship with his dad since his parents’ acrimonious divorce, so Wayne Gretzky has become a welcome father figure.
*16:“I don’t know golf,” Gretzky, an 11-handicapper, said in late 2016, “but I know sports. There are great talents at every level. What separates the superstars is preparation and commitment. The notion that I’m some kind of guru to Dustin is overblown. He was a top-10 player long before I met him. But if I’ve helped in any way it’s with the message that to be the best he has to pay the price. I’ve encouraged him to set very high goals for himself. Tiger-like goals. So this year you’ve won three tournaments and a major. Next year make it five tournaments and two majors. Don’t be afraid to be the best. Embrace it.”
*17:Johnson built on the Open victory by becoming the game’s most prolific winner, and has now spent a total of two full years at number one; he will soon overtake Rory McIlroy for the third most weeks at the summit since the ranking debuted in 1986, behind only Tiger Woods and Greg Norman. The last missing piece to cement Johnson’s legacy was more major championship victories.
*18:His focus for 2020 has been sharpening his putting, and it showed on the game’s most terrifying greens: When Johnson opened this Masters with a bogey-less 65 to share the lead, you could feel an unstoppable tide rising. McIlroy, who continued to confound by shooting a 75, was dazzled by his playing partner’s demeanor. “See ball, hit ball, see putt, hole putt, go to the next. Yeah, he makes the same so simple, or makes it look so simple at times,” McIlroy said. “I think he’s got one of the best attitudes in the history of the game. I don’t know if I can compare him to anyone else, but the way he approaches the game is awesome.”
*19:Johnson is playing at such a high standard that a two-under 70 for the second round felt like a wobble. But he grabbed this Masters by the throat on Saturday, with another bogey-free 65 that evoked some of the most monumental third rounds in tournament history, which propelled great champions to victory: Hogan’s 66 in ’53; Nicklaus’s 64 in 1965, which he has called maybe the finest round of his career; Seve’s 68 in ’80, the low score on a tough day; Tiger’s 65 in ’97, when he let the legend grow.
*20:Johnson looked a little nervy early on Sunday but beginning on the 6th hole he produced nearly perfect golf, playing the final 13 holes in five under to roar home at 20 under, shattering Woods’s Masters scoring record on a rain-softened course. Johnson set a tournament record for fewest bogeys (four) and tied the record for most greens in regulation (60). The five-stroke victory was the sixth time since the start of 2017 that Johnson was won by at least that many strokes.
*21:There used to be some debate on Tour about which player’s best golf is the best, period. That question is done and dusted. And, yes, this was an unorthodox, roar-free November Masters but talk of an asterisk is misguided — Johnson is the first player to win a green jacket just a few weeks after defeating Covid-19. (He handled the quarantine, in a small hotel room, like the Zen master that he is: ““I was just laying around — kind of doing nothing.”)
*22:The tears would eventually come, once Johnson donned the green jacket, but on the final green he was subdued in victory, as always; when his fist-pump reaches waist-high something big has happened. Maybe that’s because he has always known he would reach this destination. The journey was more eventful than he could have ever imagined, but at 36, Johnson has arrived, at last.