Linkslover

I want to be a window through which Japanese golfers can see what’s happening outside. TPI G2/P2.

スパイン調整についてちょこっと書いておこう|ピュアリングのこととかも

kkも書いていたけど,ちょっと別のアングルから。

シャフトスパイン調整に意味はあるのか?… 答えは「ある」 - ■ クラブいじり

「スパイン調整1本3000円!」の背景

eBay で Nike Vapar Pro アイアンを購入したので,ロフト/ライ角とか確認するついでにどこかで調整してもらおうかな……,ということで,いつもブログを拝見している浜松のメルサ に見積もりをとったら,スパイン調整代が1本あたり3000円って言われたんですよ。ただこれ,今ささっているシャフトを抜いてグリップもとってそこからスパインを検出して……,っていうプロセスがあるので,新品で組み立てるときにも同じ値段なのかどうかは分かりません。

「スパイン」といって最初に思いつくのが TPT

ところで,「シャフトのスパイン」で最初に思いつくのが TPT です。あのデシャンボーも使っているシャフトメーカー。

TPT Golf – Automatic Improvement – Driver, Fairway, Hybrid and Iron Golf Shafts

「THIN-PLY TECHNOLOGY」という技術でもってスパインのないグラファイトシャフトを開発した!とのことなのですが,そのウェブサイトで紹介している映像がこちら。

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普通のシャフトだとグルグルまわって振動しちゃいますよ,っていう。でもそれってこれと同じですよね。

www.youtube.com

ってことは,スパイン調整さえすればTPTシャフトである必要はない?なんてことが頭をよぎりましたが,TPTシャフトの日本語サイトによれば,「フィッティングを行ったシャフトとほぼ同じ物を探すのはかなり困難,でもTPTシャフトは個体差がほぼないのでそれが可能」とのことで,確かにそういうメリットはあるかもしれないですね。

グラファイトシャフトとスチールシャフト

グラファイトシャフトの方がスチールよりスパインの影響が比較的強く出そう,というのはイメージできる。ではスチールシャフトでもスパイン調整をすべきなのかしら?

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2016年ごろのデシャンボー

こういうことを誰よりも考えて検証していそうなデシャンボーのアイアンを見てみると,このころはKBSシャフトを使っていたはずで,これを見るにシャフトのロゴの向きが全部同じだかから,スパイン調整はしていない可能性が高い(KBSはシールなのでスパイン調整後に貼った可能性は大いにある)。

ってことで,アイアンのスパイン調整いらねーんじゃねーのー? と思う反面,

最近ショットが曲がるなと思っていたら、たまたま大親友の長屋君(ゴルフショップ "メルサ"代表)

から電話があり、アイアンシャフト何使ってる?KBS TOUR X だよ。

スパイン調整してある?してないよ...てか、そんなの関係ないでしょ???

みたいなこと言ったら大いに関係アリマス!!!と断言されました。

スパイン調整 : エトワスブログ

とか,

On average, our testers gained over 7 yards of total distance with the PUREd six iron compared to the non-PUREd club

Our test group was 2.2 yards closer to the center line with the PUREd six iron versus the non-PUREd six iron

6 of our 7 testers said the PUREd club felt better

Does PUREing a Shaft Improve Performance? - Golf Myths Unplugged - Plugged In Golf

とかいうのを読むと,やっぱり意味はあるのかなぁ,と思っちゃいます。

ちなみに,ここには「アメリカでは、ピュアリングと呼んでいます。」と書かれていますが,ピュアリング(PUREing)ってあくまで「SST PURE®」ってかたちで登録商標されている,特定のサービス/行為を指すんじゃないんですかね。しらんけど。

Golf Shaft Alignment | SST PURE

ピュアリング(PUREing)について

で,「ピュアリング」でググると,日本語でもいろんな情報が見えてきました。

アメリカの PGA ツアーの練習場の側には 必ず 各メーカーのトレーラーが駐車していて選手のクラブの調整が何時でも出来るような体制が取られている。その中に何時もあるのが PURE という文字の入ったトレーラーで、それは SST PURE というシャフトの歪の調整を行う専門会社のものだ。この PURE という言葉は既にゴルフ用語化していて pured shaft とか puring process などといった使われ方をするようになっているが、シャフトのアラインメントである。

シャフトのピュアリング(ゴルフ豆辞典)

とか,

動的解析をしてるという意味では、(スパイン調整に対して)ピュアリングに一理あるような気がするんですけどね。

練習1(180球)~スパイン調整とピュアリング | 白樺組のブログ

とか。

ということで

このテーマはどこまで調べても/試してもキリがない気がするのでこの辺にしますが,メルサには何かをお願いしたいと思っていたので,Vapor Pro の調整はお願いしてみます。

追記|2019-01-22

デシャンボーはPUREingしているみたい。

関連記事

工学的立場からスパインについて検証した記事です。要約すると「スパインはあるかもしれないけど,アライメント(調整)しなきゃいけないほどのスパインってまずないよ」というスタンス。ピュアリングについては,SSTのファウンダーがUSGAにネゴってゴルフ規則にいろいろ書き入れさせたとかなんとか。