Linkslover

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SLDRミニドライバーは4月発売? ミケルソンの新兵器など,ドライビングFWのトレンド

最近興味津々すぎる「ドライビングFW」だけど,USのGolfDigestのサイトにいろいろニュースが載っていた:

New driver on tour: The 3-wood|Golf Digest
http://www.golfdigest.com/golf-equipment/blogs/hotlist365/2014/03/new-driver-on-tour-the-3-wood.html

「逃げるが勝ち」ともいえる,ティーショットでのFWの使用は,ツアーでは増加傾向にあり,その増加傾向にある市場に応えるべく,新製品が続々と登場しつつある。Ping,テーラーメイド,そしてキャロウェイの3社は,ティーインググラウンドでのショットを一義的な使用目的とした,新製品あるいはニューモデルのFWを発表している。

「それは以前よりも多くツアーで目にするトレンドです」と,キャロウェイのプロダクトパフォーマンス部門のシニアマネージャー,Evan Gibbs は言う。「それは長さの問題であったり,ショットの安定性の問題であったり,あるいは打ちたいショットのイメージの問題だったりする。あるプレーヤーは,ドライバーよりFWの方が,ショットをコントロールしやすいと言い,ホールの形状からの影響もあるという」。

確かに,フィル・ミケルソンは,ドライバー抜きでゴルフコースを攻略するというアイデアを気付き,昨年の全英オープン優勝の立役者となったオーバーサイズの3W(キャロウェイの X Hot 3-Deep)は,人々の注目を集めた。しかしこれは,ミケルソン以前にも多くのプレーヤーによって実践されたことだった。もっとも有名なのは,もちろん,かの有名な「スティンガー」ティーショット。ウッズは2006年の全英オープンで優勝したときに,ドライバーはたった1回しか打たなかった。タイガーは昨年のプレーヤーズ選手権で優勝した際も,最終ホールで5wでのティーショットをフェアウェイの真ん中に打った。

ツアープレーヤーのあいだで,昔に比べてFWがティーショットで使われるようになったかどうかについてのデータがあるわけではないが,統計的に面白いデータがあって,それは2013年のドライビングディスタンスの平均は,2004年以降で最も小さい(短い)数字になっているということだ。さらに,2013年のPGAツアーにおいて,300ヤード超のショットのパーセンテージ(20.6%)は,この10年でもっとも少ないものとなった。しかしこの数値は今年のいまのところ,上昇している。

ミケルソンは現在,バージョンアップした X2 Hot 2-Deep を使っている。これは,キャロウェイが出したティーショット用FWのひとつで,他には 3-Deep や 5-Deep がある。すべてのモデルで Carpenter 455 steel カップフェースデザインが採用され,通常の X2 Hot Pro FW に比べてクラブフェースが厚くなっている。203cc の 2-Deep はほとんどティーショット目的だが,他のロフトはもう少し芝の上からも使えるように設計されている。フラットなロール半径はフェースの下の方でインパクトしやすいように設計され,スピン量を増やす。しかし,これはやはり,おおむねティーショット用に設計されている。

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「この利点のひとつは,アドレス時に信頼感を与えてくれるというビジュアル面にある」と,Gibbs は言う。「多くのプレーヤーは,ティーショット時に超シャローなフェースを目にすると,寛容性があるようには見えないと思う。それと,多くのシャローフェースな3wでは,フェースの上の方で打つと,ボールの初速が少し下がり,ディープフェースのFWに比べて打ち出しの諸条件は一気に変化しうる。ディープフェースだと,ボールの初速を落とさないようなインパクトのエリアが少し広がる」。

テーラーメイドのSLDRドライバーは,現在のPGAツアーで使用率ナンバーワンであろうが,新しいSLDRミニドライバーは,すでにいくつかの大会で使用され,USGAのドライバー適合リストに加えられている。体積が約250ccでロフトが12度のミニドライバーは,来月にも市場に出ると見込まれている。WGCキャデラック選手権で初披露された。

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Pingのラプチュアー3ウッドは,素材にチタンが加えられた唯一のモデルだ。体積は約220ccのラプチュアーは,現在最も大きい G25 の3W より,約3分の1大きい。13度のロフトのみ用意されており,明らかに「ドライバーの代役」という位置づけだ。値段は450ドル。

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ミケルソンは,現在のフェアウェイウッドに注がれているテクノロジーは,彼をより良いプレーヤーにしていると言う。より寛容性が増してヘッドが大型化しているが,低重心,かつあるケースでは浅重心により,打ち出し角を高めながらスピン量は減らしている。「3番ウッドが,ドライバーのようなパフォーマンスをしてくれる」と,ミケルソンは言う。「ティーショットで飛距離が出せるだけでなく,ストレートに打ちやすくなっている」。ミケルソンやその他多くのツアープレーヤーにとって,ストレートに打つことは重要事項になってきている。大きな大会では,より重要になっているようだと,ミケルソンは言う。

「3番ウッドのテクノロジーによって,私の2013年シーズンは驚異的なものになった」と,ミケルソン。「メジャーでは特にそうだね。ドライバーが特に必要というわけではないので。285ヤードより先は,例えば,多くのフェアウェイは幅が絞られて,曲がり始める。それより先には打つ必要がないから,ドライバーを手にしなくなる。だから,去年の夏とメジャーではドライバー抜きで戦えたし,非常に効果的にプレーできた。それも,3Wでのティーショットが上手くいったからだ」。

3番ウッドは新しいドライバーなのか? かもしれない。しかし,実際には,より薄いフェースで,軽く,飛距離が出るようになった,かつてのドライバーの焼き直しといったところかもしれない。1991年,最初のオーバーサイズドライバー,キャロウェイのビッグバーサを思い出してほしい。体積は190ccで,長さは43インチだったのだ。つまり,現在の新種FWより小さくて短かったのだよ。