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ぜんぜんわからない 俺たちは雰囲気でゴルフをやっている

Player Blog: ロバート・ロック|European Tour

ヨーロピアンツアーの試合をダラっと眺めていると,たまに登場するロバート・ロック。いぶし銀っぽくてでイケメンで無帽でダンディーで,でもどういうプレーヤーなのかよく分からなくて,他の人のコーチをしてるらしくて……と,自分にとっては謎めいた人物でした。

このプレーヤーブログも抽象的というか観念的というか,そういうのが多いのですが,得られるものは少なくありません。

2020年1月の記事。19年目のシーズンを迎える,ロックの言葉です。

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ソース

Player Blog: Robert Rock  - Articles - European Tour, 17 January 2020

拙訳

年月が流れるにつれて,タイガー・ウッズとプレーしたことが幸運に思えてくる。勝とうが負けようが,ヨーロピアンプレーヤーとしてタイガー・ウッズと試合でプレーできたことが,幸運に思える。その試合に勝つなんて誰も思わない,だから彼とプレーできたことがただ幸せに感じる。彼はヨーロッパではめったにプレーしないから,自分のプレーをして彼と対戦する機会を得ることは,とても難しい。私のような普通のツアープロにとって,そんな機会が得られるだけで最高にたまらない。一緒にプレーして彼がどんなだったかとよく訊かれるが,彼はただただ一流のゴルファーでありプロであったと答えられることが嬉しいし,史上最高の選手からはそれが得られればもう十分じゃないか? そう言えるのは素敵なことだ。*1

日曜日の赤いウェアを身にまとったタイガーと対戦した。その日を迎えるにあたって,私は同じ組に入ったことがただただ嬉しかったし,彼が試合で勝つのを見るのを楽しみにしていた。そんな試合をかつてたくさん見たし,アシスタントプロ時代にプロショップの中でそんな試合を見たし,自宅にいる夜に見たし,自分自身が大会に出場しているときに旅先で見たし,でも同じ組というのは,それほどまでにタイガーの勝利を間近で見られることはないから,とても楽しみにしていた。でも,結果はそれ以上のものになった。そんなヤツを試合で破ったら,みんな忘れはしない。私も忘れることができない。今の若い連中だって覚えている。火曜日の朝にラスムス・ホイガールトとプレーしたとき,彼にも訊かれた。当時彼は11歳だったのに! とくかく素晴らしいね。*2

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自分のゴルフはそれ以来あまり良くない。自分のゴルフについて,選択をいくつかしてきた。多くの仲間たちが同じことをしているのを知っている。自分がベストのプレーをしていて,そこからさらに上達したいと思う瞬間がある。それは考え方としては正しいが,実際にどうするかは本当に大きな決断だ。1年か2年ぐらいそれを誤解してて,それ以降はまずまずのプレーだが,でも流れがそこで切れたと思う。すべての要素を最高レベルにしようとするべきよりは,ある時点でのプレーに留まって,そこから最高のプレーを引き出すべきだったと思う。だって自分のプレーはすでに良かったから。でもそのプレーを十分長く続けることはできなかった。たぶん最高のゴルフができたのは1年かな。そこで正しい選択をしていたとしたら,そこから自分の望むようなものが十分に得られていたと思う。明らかに私は求めすぎていたし,それを維持するだけでも賢明だったはずだ。ロングゲームからテンションを取り去って,ショートゲームにもっと賢明に取り組みはじめることができたのだが,当時はそれで満足できなくて,でも今はできる。奇妙だね。今は自分のロングゲームに満足しているし,ピッチングとパッティングを学んで練習することを楽しんでいる。パッティングも,その当時より断然良くなっている。自分をパットの名手だとは思ったことがないけれど,今はいい方に入ると自分では思っている。いま自分が何をしようとしているのか,きちんと理解しているし,自身のキャリアの終盤に差し掛かってそういう状態になっていることに,驚きを禁じえない。プロとして20年間を過ごして,パッティングで本当に苦しんできた。そこから上達するなんて考えない方が正しいのだが,あるものを得て,他の人からの助けもあって,今はいい感覚があるし,そういう学びが過去にも得られていたかもしれないし,そしたらあれほど苦労することもなかったかもしれない。でもあるものを求めるまでは,それに気づかないものなのだ。*3

アイルランドで「60」のスコアを出したことで,去年1年間すべてが救われた。信じられない日だったよ! 本当に瓢箪から駒だった。当時パッティングの調子は良くて,パットが良かった大会もいくつかあったんだけど,その日「59」を達成するチャンスがあったのは,凄いことだね。そういうのは,自分はパッティングが上手いと信じることから来はじめるし,そうしないと起こることはない。あのラウンドで去年1年間が救われたんだ。すごく平均的なプレーをしてて,4月はほとんど休みにあてて息子の学校の試験勉強をみてた。だからシーズン最初は良くなかったんだ。インドの第3ラウンドでは最終ホールで「10」を叩いた。まずまずのプレーだったのに。アイルランドまでは特に何もなくて,その週は最高だった。その後で全英に出たけどしょぼいプレーをして,休日に親指を痛めてからは何もしなかった。だからアイルランドのあの週がなかったら,自分は消えていたと思う。*4

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これでヨーロピアンツアーも19年目になる。過去数年は本当に不満がたまるものだった。移動中に背中を痛めて,シーズンを通じてなんとかそれと付き合っていたけど,たくさんボールを打つことができなくなった。去年アイルランドのあとは本当にいい感じだったけれど,でも親指を痛めてボールが打てなくて,残りの年はまったく練習しないでプレーしたんだ。そうするのはすごくイヤだったけれど。12月になってやっとまたボールが打てるようになって,それからはたくさん練習している。でも練習したいときに練習できないという期間があって,ますますボールを打ちたくなった。その当時はイヤだったけれど,でもいい面もあったね。*5

私のアマチュア時代は目覚ましいものはなかった。だからいつの日かコーチになると思っていた。私のバックグラウンドは教えることにある。クラブプロとして始めて,アマチュア時代も自分がプロフェッショナルとしてやれるという感じは大してなかった。小さな大会でお金を稼げるだろうとは思っていたけれど,このステージで20年もいつづけられるとは決して思っていなかったので,コーチになるつもりでいたんだ。自分のプレーも自分で分析していたし,常に学んでもいたから。私は国の代表になったこともなければ,イングランドのコーチングを得たこともない,だから選択肢としては,お金を払ってレッスンを受けることか(それも若いプロにとっては高額だけど),自ら学ぶことで,自分にとっては後者しかなかった。だから私は,本を読んだりプレーを見たり人に聞いたりして,できるかぎり学習したし,ツアーに出て最高のコーチや最高のプレーヤーがいる環境に出てからは,常に目を見開き聞き耳を立てていたよ。*6

ツアーに出てくる前は,レッスンを数回受けただけだった。小さいときに地元のプロから数回レッスンを受けたけど,デイビッド・レッドベターやブッチ・ハーモンなんかからレッスンを受けるなんて,非現実的だった。彼らは忙しいし,高い。だから自分ができる中で最良の方法で学んだ。ただ自分自身のために。それに,それが自分が他の人を教えるときの助けになるとも思った。いま時々レッスンをしているし,そして私は年月をかけてやってきたことを見て,私の意見を信じ始めるプロも少し出はじめてきた。ときにプロとして,自分が何に取り組めばいいのか,誰に訊くことができるのか,分からずに少し困惑することがある。だから私はすぐそばにいる仲間で,正直な意見を述べるヤツだと思われていると思う。実際にそこから来ている。*7

いま20人のコーチをしている。いろんなプレーヤーがいるし,それがまたいい点だ。経験豊富なプレーヤーもいれば,前途洋々な若手もいるし,私がおかしたような間違いをしないように彼らを手助けできると思う。そして彼らにもっとハードワークをさせ,しっかりとした計画を立ててあげて,脱線しないようにしてあげられるはずだ。これまで人にノーと言う必要がなかった。リアム・ジェームズとベン・バーハムのおかげだ。彼らが私をサポートしてくれて,それもあって20人近くを見ることができている。マット・ウォーレス,マティアス・シュワブ,ジェイソン・スクリブナー,ウェイド・オームスビー,パブロ・ララサバル,トーマス・ビヨーン,リー・ウェストウッドなど,名前を挙げると切りがないが。彼らからも学ぶことは多かった。特にララサバルとビヨーンからは,私自身のショートゲームの助けになった。それが多くのプレーヤーがいることのいい部分だね。プレーヤーのひとりに対して「彼は上手いから見てみよう」って言えるから。そうやって彼ら自身で会話が弾んでいく。彼らがいろいろなショットに取り組む様を見て,思考を溜めていくことができているんだ。*8

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トラックマンは使わない。自分自身のやり方があるんだ。たぶんトラックマンがあるがゆえに,間違った道をたどって自身最高のゴルフができていないというプレーヤーもいると思う。あれはテクノロジーの塊で,解釈と選択は自分自身でしなければいけない。インストラクションは与えてくれないからね。私は目で見たことに対して自分で下した判断を信じることを学んだし,いいプレーヤーたちに囲まれているから,いいショットというのも数多く見てきた。それを見て,聞いて,正しい心の持ち方や正しいスイングを伝えることができる。しかしゴルフというゲームは変化してしまって,今ではそれが大きな一部となっている。飛距離も伸びた。先日,ブライソンに言ったんだ。いい関係なんだ。彼が常にやっていることを教えてくれた。彼が2016年にアマチュアとして最初にアブダビに出場したとき,私は彼の名前だけを知っていて,レンジでちょうど私の後ろの打席で球を打っていたんだ。振り向きはしなかったけど,彼はマシンガンのように3番ウッドを打っていて,次から次へと,キャディーがポンポンやってて,凄い音を立てていたんだ。それで誰だと思って振り返ったんだけど,クラブやそのボールを打つ様を見て,彼のスタイルに興味を持った。それ以来言葉を交わすようになったよ。当時は普通の体つきの兄ちゃんだったけど,こないだ見たときはものすごくなっていたね。ボールスピードも180mphから200mphにまで増えていて,とんでもない増え方だよ。20代前半にしてそんなことができるなんてね! ゴルフが向かう方向が昔知れていたら,自分のゲームも少し違った方向に向かわせたかもしれないな。*9

ゴルフというゲームは破壊されてしまったと,私は思う。R&Aや他のみんなは,対応が遅すぎる。飛距離制限はあるべきだったし,ゴルフにおいては正確性がまずもって大事なはずなのに,今のゲームはそうではないし,もはやコントロールできない状況にある。今の状況は行き過ぎで,ゲームは破壊されてしまったと,私は思う。この種のゴルフは好きではないが,実際に目の当たりにしているのはこれだし,それになんとか合わせる必要がある。大変ではあるが,でも対応が遅すぎた。20年も経った。私もかつてはドライバーを全力で打てて,ティーショットはいい方だったが,これが続かないだろうと思っていた。他のショットも上手い必要がある。かつては300ヤード飛ばせたものだが,もうそれもできない。そういうふうにすべて変わったし,とても残念だ。今の若い連中にとっては,終わりなき飛距離争いに向けて,計画を建てる必要がある。だから筋骨隆々になって200mphのボールスピードを実現するのも,しかるべき道だよね。*10

*1:As the years go by, you just feel lucky to have played with Tiger Woods. Win or lose you just feel lucky to have played with Tiger in a tournament as a European player. You’re never expected to win that tournament, so I was just happy to have played with him. He plays in Europe very rarely and so you have to play your way into facing him which is quite hard to do. For a normal Tour pro like me, just to get the chance was pretty cool. I get asked a lot what he was like to play with and it’s nice to be able to report that he was just a class golfer and a pro and that’s all you can want from the greatest player, isn’t it? It’s nice to be able to say that.

*2:I took on Tiger in his Sunday red. Going into that day I was just happy just to be in that group and watch him potentially win a tournament. I’d watched most of them, I’ve watched some of them in the pro shop as an assistant pro, I’ve watched some of them in the evenings at home, some of them while out on the road playing tournaments myself and that was the closest you could get to watch, so I was prepared to enjoy it. It became much more than that, though. When you beat that fella in a tournament people don’t forget it. I never will. Even some of the younger guys now. I played with Rasmus Højgaard on Tuesday morning and he asked me about it, he’d have been 11! It’s just brilliant.

*3:My golf hasn’t been very good since. I made some choices about my golf game that I see a lot of my colleagues doing. You reach a certain point where you play your best and you want to get better, which is right in its idea but how we go about it is really a big decision. I got it wrong for a year or two and I’ve played ok since but I probably spoilt the run I was on. I should have picked and chose where I played and just made the most of my game as it was, rather than try and make everything great because it already was good. I didn’t get to play long enough with it, I probably played for a year with my best golf and I reckon I could have got as much as I’d of wanted out of it if I’d made the right choices. I was obviously over-achieving and to just maintain that would have been wise. I could have taken the tension off my long game and really started working a lot harder on my short game, but I didn’t enjoy it back then and I really, really do now. It’s weird. I’m now more content with my long game and I enjoy learning and practising, pitching and chipping. My putting now is so much better than it was during that period. I never thought I’d be a good putter but now I’d class myself as quite a good one, I’ve got a good understanding of what I’m trying to do and that’s surprised me coming right at the end of my career. You spend twenty years as a pro and really struggle with putting, you’re almost right to think that you’ll not be a good putter at any point but I found something and with the help of somebody else I now feel good at it, I could have done with learning that a long time ago and it might have saved me a lot of graft but you don’t find it unless you’re looking for it.

*4:The 60 in Ireland saved my whole year last year. That was an amazing day! It came out of nothing really, I mean I had been putting good and there were a lot of tournaments where I’d been putting quite well, but to have a chance for a 59 that day was awesome. I guess that starts to come when you believe you’re a better putter, that would never have happened before. That round saved my whole year last year. I played very averagely and took most of April off because my son was doing his exams at school, so the early part of the season didn’t go great. I made a ten on the last hole during the third round in India when I was going well. Then I did very little through until Ireland and just had a great week. After that I got in The Open and played poorly there, really hurt my thumb on holiday and I did nothing after that, so without that week in Ireland I’d be gone.

*5:This is my 19th year on the European Tour. The last couple of years have been frustrating really. I had a problem with my back just through travelling and sleeping funny and I’d managed that for a season, but it stopped me hitting loads of balls. Then last year after Ireland I felt really good but hurt my thumb and couldn’t hit any balls, so I tried to play the rest of the year without any practice, which I hated, and then only from December onwards I’ve been able to hit balls again, so I’ve hit loads since. But, having that period where I wasn’t able to practice when I wanted to, that just makes you keener. I didn’t like it when it was happening, but it’s done me some good.

*6:My amateur career wasn’t great, so I knew I was going to be a coach one day. My background was in coaching, I started off as a club pro, and during my amateur career I felt there wasn’t anything there that showed I could be a professional. I knew I could win money in smaller events but doing it on this stage for twenty years, I’d never have thought that, so my plan was to be a coach because I’d always worked on my own game and always studied. I wasn’t in county golf squads or getting England coaching, so your choices are paying for lessons, which for a young pro are expensive, or you learn it yourself and that was the only option really for me. So, I learnt as much as I could, through books, watching, listening, then I got to play out here surrounded by the best coaches and best players, so I kept my eyes and ears open.

*7:Before I came out on Tour I’d only had a couple of lessons. I had one or two from local pros growing up but the people you want lessons from, your David Leadbetters and Butch Harmons, was just unrealistic. They’re busy and expensive. So, I learnt through the best way I could – just for my own benefit. I also thought it might help my teaching, which I was doing at the time, and then some of the pros started to trust my opinion after seeing the work I put in over the years. Sometimes as a golfer you get a little confused as to what you want to work on and you want to be able to ask somebody, so I guess I was the fella who was around who would give an honest opinion and it’s gone from there really.

*8:Now I coach 20 players. It’s a real mixed bag and that’s the beauty of it. There’s those with so much experience and then there’s the younger lads who have their whole careers ahead of them and I can hopefully help them avoid the same mistakes I’ve made, keep them working harder, give them a plan to stick to so they don’t go off on tangents. We haven’t had to say no to people because of Liam James and Benn Barham who help me so now we’re near 20 players. Matt Wallace, Matthias Schwab, Jason Scrivener, Wade Ormsby, Pablo Larrazábal, Thomas Bjørn, Lee Westwood to name a few. I’ve learnt a lot from them too, Larrazábal and Bjørn in particular have helped me with my short game. That’s the nice part about having a group of players, as I can say to one player ‘he’s good so let’s watch him’ and they can bounce off each other. I can have a pool of thoughts after seeing how they all tackle certain shots.

*9:I don’t use Trackman. I have my own method. Trackman is probably one of the reasons that sends players down the wrong route and stops them from playing their best golf. It’s a new piece of technology and you’re left to interpret it how you choose because it doesn’t come with a set of instructions. I’ve learnt to trust my own judgement of what I see and I think I’ve been around enough good players to see good golf shots, you can see them, hear them, tell people when they’re in the right frame of mind and when their swings are in order you can see it clearly. But, the game has changed and that is a massive part of it now, hitting it a long way. I was talking to Bryson the other day; we get on well and he tells me what he’s been doing all the time. When he first came out to Abu Dhabi in 2016 as an amateur, I just about knew his name and he was right behind me on the range hitting balls. I didn’t look round, but he was just machine-gunning these three woods, like ball-after-ball, his caddie was popping them down and the strike just sounded awesome. So, I turned around to see who it was, interested in his style after seeing his clubs and just watched him hit balls. We’ve been chatting ever since. Back then he was a normally built young fella, but I saw him the other day and he’s massive now. He’s increased his ball speed from 180mph to 200mph which is a huge increase and to think you’re capable of doing that in your early twenties! If I’d known the way the game was heading, I would have probably geared my game slightly differently.

*10:The game in my opinion is ruined. The R&A and everyone else were way too slow at doing anything about it because you assumed there’d be some sort of distance limit and that accuracy would always be a primary part of golf but it’s not and they’ve let it go out of control. It’s too far gone now and the game in my opinion is ruined. I don’t like this type of golf but it’s what we’re facing and that’s what we’ve got to learn to manage, it’s tough but it’s twenty years too late. I used to hit my driver as hard as I possibly could all the time and I was good off the tee but thought this couldn’t possibly last, I’ve got to be better at the rest of it as well. I used to hit it 300 yards, but I can’t anymore so that’s the way everything’s changed and it’s disappointing. For the young lads now, they’ve got to plan for the future which is endless distance, so why not get yourself super ripped and have 200mph ball speed.