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世界中のどんなコースに行っても恥ずかしくない/戦える/コースと対話できる。そんなゴルフをしたい。

小澤康祐『ゴルフスイング物理学』実業之日本社(ワッグルゴルフブック)

ようやく買って読みました,この本。「奇書」という位置づけでいいんじゃないでしょうか。

ワッグルゴルフブック ゴルフスイング物理学

ワッグルゴルフブック ゴルフスイング物理学

  • 作者:小澤 康祐
  • 出版社/メーカー: 実業之日本社
  • 発売日: 2018/09/27
  • メディア: 新書

全体で以下の5章からなるんですが,

PART1 「ゴルフスイング物理学」理論構築につながった気づきと発見

PART2 ゴルフという競技特性とその道具からさかのぼって考える

PART3 クラブの使い方に合わせた手と腕の使い方

PART4 クラブと腕の動かし方に合わせた体幹と下半身の使い方

PART5 ゴルフスイング物理学がスイングの悩みを減らしていく

大まかに言えば,「クラブヘッドの重心がシャフト延長線上にないことにまつわるグダグダ」の前半と,「体の動かし方にまつわるグダグダ」からなる後半にわかれます。「グダグダ」というのは,物理学っぽい運動生理学っぽい用語をふんだんに散りばめた説明のことで,こういう用語というか切り口というか考え方というかフレームワークで説明された方が理解しやすいんだったらこの本を読めばいいんだろうけど,こういうかたちの説明である必要は必ずしもない。

前半についていえば,「ゴルフクラブというのはクラブヘッドの重心がシャフト延長線上にない」ことがポイントで,究極である「ヘッドが走ってフェースの開閉が少ないスイング」を実現するためには,「『テコによる加速』より都合のいい『慣性による加速』を使うべき」。「遠心力をつくればヘッドの重心が外に引っ張られる」し「軌道が正しければ遠心力でフェースは目標を向く」し「遠心力が最大になるポイント=『最長点』」なので,「軌道の最長点を振り方によってコントロール」する。「ネックを上から押さえる力でフェースは目標を向く」のです!

後半は,「フェースの開閉は『掌屈ー背屈』と連動」し,「シャフトの開閉は『回内ー回外』と連動」するのが大前提。ゆえに,「始動は手首を固定して体幹を使」い,「トップに向かって右手首は『背屈&回外』」する上に「トップに向かってヒジを曲げながら肩は外旋」し,「『トップの高さ』は体幹の動きで出」しながら,「回外と背屈が少しずつ解放されて『タメ』のリリースが起きる」。また,「始動は骨盤を少し右へシフトさせ縦回転を起こ」し,「バックスイングでは右脚を長くして骨盤の前傾を維持」するとともに「バックスイングでは右ワキ腹を伸ばし,左ワキ腹を縮める」。「トップでの肩の外旋に肩甲骨の位置を連動させ」,「切り返しで左肩甲骨を下げると前倒しが起こる」と同時に「切り返しで骨盤は左にスライドさせる」。そこから「左骨盤を背中側へ逃す『スラストアップ』」をさせ,「骨盤は左に回転するが,股関節より下は内側へ捻られる」もんだから「左股関節の内旋と連動して左足のアーチが上が」り,「インパクトからフォローに向かって右のワキ腹を縮め」,その際「右骨盤を押し出す右股関節の『外転ー伸展』」が起き,「拇指球での押し込みと股関節の外旋」でもって「フィニッシュは胸椎の伸展で美しくなる」んです。おっと,「頚椎を胸椎の延長線上に置く」のを忘れずに。

どうです,わかりやすいでしょう。

繰り返しますが,こういう説明がいちばん腑に落ちるんだったらこの本を読めばいいと思いますよ。

余談その1

いつからかこの小澤氏とマーク金井(あるいはアナライズ)が近接して,マーク金井がそのブログで決めゼリフのように「ゴルフは物理です。」って言うようになりましたが*1,こういう億面のなさってすげーなー。

余談その2

「東京ゴルフラボ」を最近始めた高野裕正氏は,小澤康祐氏の動画がYouTubeで見られていることによっぽど納得がいっていないようで,

これを7万人の人が観ているのが凄い。... - 東京ゴルフラボ 〜ゴルフ上達の教科書〜 | Facebook

その気持ちには共感がもてる反面,マーケティング的には理解できるし,そして納得がいってない結果「今回は本気です!!」*2とって高野氏が始めたのが「東京ゴルフラボ」かよと思うと,ちょっとガッカリ。

www.youtube.com

言いたいことはいろいろあるけど,ひとつだけ挙げるなら「みんな栗ちゃんに頼りすぎ」。

外野の野次馬的なことを言うならば,上記のFacebookグループはもともとは「Golf Performance Management」という名前でやっていて,そのときは高野裕正氏の他にトレーナーの常盤仁氏と三觜喜一氏がメンバー的な存在だったし,初期のころは森守洋氏も書き込んでいたように思うんですよね。いつしか三觜喜一氏は自らのYouTubeチャネル「MITSUHASHI TV」を立ち上げて人気を集め,常磐氏はフェードアウト気味になり,高野氏がたまにブログで動画の載せるときにサポートしてもらっていた鈴木真一氏も自らのYouTubeチャネル「鈴木真一の炎JOYゴルフ」を始めちゃったものだから,

PGAのレッスンプロで身体の専門家でもある稀有な存在、河コーチ(通称チャンガン)

ゴルフスイング力学/サイエンスに関して、おそらく日本で一番詳しい(Jacob 3Dの日本アンバサダー!)、謎のアマチュア競技ゴルファー、タスクさん

というふたりと組んで「東京ゴルフラボ」を始めたってとこなんですかね。その成り行きを野次馬根性で見守っていきたいと思っています。