結論からすれば,「必ずしもそうではない」ということになります。
ソース
Study: Do lighter shafts increase clubhead speed? – GolfWRX by Chris Wycoff, 27 Dec 2014
拙訳
分析手法
理論上は,軽いシャフトは同じ努力でより速いスイングにつながり,クラブヘッドが速く動けばより飛距離が生まれる。しかし,これを実際に試してみると,どうなるだろう?
Club Conex アダプターを使い,UST Mamiya ProForce VTS Black Stiff シャフトで4つの異なる重量を同じドライバーヘッドに付け替えて試してみた。使ったヘッドは TaylorMade SLDR 460 (10.5度)で,ウェイトはニュートラルのセッティング。UST Mamiya ProForce VTS Black シャフトは,4S・5S・6S・7Sの4種類で,カット前の重量はそれぞれ46・59・66・74グラム,である。
注:10.5度のロフトのドライバーとSフレックスのシャフトは参加したすべてのゴルファーに理想的な組み合わせではなかったと思うが,シャフト重量の影響のみを測りたいがために,他の要素は変えなかった。
テストでは,各ゴルファーは練習スイングを2回したあと,それから5回のショットの結果を計測した。参加者を,スイングスピードとハンディキャップそれぞれふたつに分類,以下に示すように4グループを作った。
結果
- 平均では,シャフトの重量はスイングスピードに大きな影響を与えなかった。40グラムと70グラムのシャフトの重量差は,ゴルフボールの重量より小さいことを考えれば,この結果は納得がいくものに思えるだろう。もし,45インチ先にあるクラブヘッドの重量が変わるのなら,それが30グラムより小さいとしても大きな違いを生んでいただろうが,その重量差がシャフト全体に渡っている場合,影響度は小さくなる。
- どのグループでもあっても,40グラムのシャフトがいちばん飛んだということはなく,ただひとつのグループ(Average Swing Speed/Low Handicap group)が50グラムのシャフトで記録しただけである(注 これ間違いでは? 50グラムより60グラムの方が飛んでいる)。このグループは年齢層の高いゴルファーで占められていて,長年プレーしている。クラブ軌道を維持するためにクラブからのフィードバックはさほど必要としていない。
- 40グラムか50グラムのシャフトでクラブヘッドスピードが1mph以上速くなったのは,High Swing Speed Low-Handicap のグループ。にも関わらず,スピン量が増えたことで飛距離は減っている。スピンは一般的に飛距離にはマイナスの効果があり,重いシャフトは通常,スピンを減らす効果がある。
結論
要約すると,ドライバーに軽いシャフトを選ぶときは細心の注意を払うべきだ。40グラムないし50グラムのシャフトでクラブヘッドスピードと飛距離を伸ばした人はふたりだけいたが,彼らは安定してスイートスポットでヒットできる,スイングが身についた素晴らしいボールストライカーだった。参考までに述べると,彼らはともに,軽いシャフトのフィーリングは嫌っており,重いシャフトの安定感を好んでいた。実際,そのうちのひとりは80グラムのシャフトを普段使っているという。
しかし世の中には,超軽量ドライバーシャフトを使って結果を向上させられるであろうゴルファーがいる。その特徴とは,以下の3つになる。
- 緩やかないしゆっくりとしたスイングスピードで
- ボールストライキングが非常に安定しており(上級者)
- スピン量をおさえるために,アタックアングルはニュートラルからポジティブ