前にどこかで頭出しだけした気がするんですが,「アームローテーション(フェースローテーション,フェースターン)」と「ヒップターン(ボディターン)」は対立軸なのか,っていうのを,最近思うんですよ。もっと言えば,こいつらってX軸・Y軸みたいなもんなんじゃないのと思うんです。
つまり四象限あって,まぁ「あり・なし」というか「意識する・しない」かと思うんだけど,
- アームローテーションあり&ヒップターンあり
- アームローテーションなし&ヒップターンあり
- アームローテーションあり&ヒップターンなし
- アームローテーションなし&ヒップターンなし
という4つが,理論上は存在する。
その代表格として,「1. アームローテーションあり&ヒップターンあり」は,USGTF系の人たち,具体的には板橋氏とか和田氏とかkenken氏とか。体の回転を積極的に使うんだけど,切り返しのときにフェースは意識的か無意識的か知らんけど開いていて,だからどこかでフェースを閉じる動きを入れる必要がある。
「2. アームローテーションなし&ヒップターンあり」は,GG(ジョージ・ガンカス)系列とか小澤氏とか。切り返しからフェースをシャットにして,あとは体の回転だけを意識してね,って感じ。これがいちばん理にかなっていると個人的には思うけど,切り返し(というか最初から)シャットにする動きが慣れない人には気持ち悪いだろうし,体が回らないと左にしかいかない(という恐怖に打ち克つ必要がある)。
「3. アームローテーションあり&ヒップターンなし」は,森氏とか三觜氏とか,そのへんの方々。「積極的に腕を使え,フェースを返せ,下半身は意識しなくていい」ってやつ。ある意味内部で整合性が取れているとは言えるけど,どこかで壁に当たらないですかねぇ,っていう。
最後に「4. アームローテーションなし&ヒップターンなし」だけど,これは動力源がないので,これを主張する人はいないでしょう。あえて言うなら,オープンスタンスで小さく振るチップショットがこれか。
さて,「ヒップターン」といえば中井氏なわけですが,よくわからん。彼はその全盛期には「ヒップターンさえすればあとは何もしなくていい」的なことを言っていたと記憶しているので,1と2のどっちか。
というのが,いまの僕の理解というか,僕の頭の中にある見取り図ですが,まぁどうでもいいですね。
「飛距離」と「正確性」との両立
前も書いたけど*1,ゴルフスイングは「飛んで曲がらない」ってのが理想的なわけで(当然),じゃあどうするのっていえば,「フェース管理をした状態で,できるだけ体を速く回せばいい」ってことになる。単純化すれば。
んで,上の話に絡めれば,「フェース管理」が「アームローテーション」のとこに関連して,「体を回す」のが「ヒップターン」に関連する。当然だけど。「フェース管理ができているという安心感があれば,存分に体を速く回すことができる」とも言えるし,「フェース管理ができないぐらい体を速く回しちゃうのを”マン振り”って言うのよ」と定義することもできる。
それはさておき。
んで,その「フェース管理」について昨日ヒントをもらったんだけど,フェース管理っていうととかく「インパクトのときのフェースの状態」を気にしがちで,それはまぁ当然なんだけどたぶん不十分で,なぜならもっと大事なのは「インパクトのときのROC(Rate of Closure)」だから。要するに,インパクトでスクエアに当たるにしても,開いていたフェースが閉じてきてスクエアになるのか,閉じていたフェースが開いてきてスクエアになるのか,あるいはスクエアなものがスクエアなままインパクトを向かえるのか。そういう視点が必要ですよね,ということ。
要は何をすればいいかとういうと,「フォロースルーのときのフェースの向きを気にする」ということ。「当たって終わり」じゃなくて,「どういう動きの中でインパクトを迎えるのか」を意識するということ。ソースを忘れたのが悔しいけど,「バッターの近くで伸びる球を投げるにはどうしたらいいか?って聞かれた有名なピッチャーが,キャッチャーミットじゃなくて審判に向かって投げればいいと言った」みたいな話に似てる,と思う。
その「当たって終わり」の考え方って,金井氏の言う「なぜアマチュアの多くは、素振りと本番でスイングがガラッと変わってしまうのか」*2につながる話だと思うんだけど,それについてはまた今度。
おしまい。