Linkslover

I want to be a window through which Japanese golfers can see what’s happening outside. TPI G2/P2.

連続素振りから考えた|ドリルの効用

最近いちばん面白く見ている動画が,「score personal golf」の新井淳さんです。この人,「えー」とか「あー」とかを一切言わないのがとにかく素晴らしいと思うんですが,たまたま観たこれ。

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この「自分に備わっているリズム」をどうやって見つけるかということで,「30回ぐらいの連続素振りをやってみましょう」と言われてるわけです(「二拍子・三拍子」は「内旋型・外旋型」にからんできて複雑になるので,ここでは割愛)。

そういや最近そんなこともやってなかったなと思ってやってみたら,ひとつあった「気づき」。「自分のリズム」もそうなんですが,当然素振りってボールを打たないし,前屈もそんなにしないでやるでしょ。むしろ野球のバッティングみたいに直立して連続素振りしたんですが,そうすると,手先とか腕とか肩とか背中とかの感覚に集中できるんですよね。「切り返しでこの手のこの指にこんなプレッシャーがかかる」とか,「ヘッドが来るのをできるだけ遅らせるためには,手首と肘と肩甲骨はこうならなきゃいけない」とか,「インパクト後に左腕が緩まないようにするためには,体を回転しつづけなきゃいけない」とか,「そもそもインパクトのときは体は開かなきゃダメっていうか,いままで全然体回ってなかったぞ」とか。

そういう感覚に集中できるのって当然っちゃあ当然なんですが(球打ってないので),逆に言えば,いままでそういう感覚をないがしろにしたまま漫然とボールを打っていた自分に驚いた。

「理論とイメージと感覚」っていう話がありましたが*1,まさにその「感覚」。ライターのコヤマ氏は「理論とか言葉とかを頭に入れたくない派」らしいんですが,それはさておき。

何が言いたかったかというと,ゴルフスイングについてはとかく「さまざまな要素が絡み合う複雑な運動」「そのスイングの一箇所だけいじろうとしてもダメで,全体性の中でウンタラカンタラ」みたいに,「複雑性」「全体性」が語られがちで,じゃあどうすりゃいいのよって気持ちになるんですが,とはいえある部分の動きを殺して特定の動きや感覚を身につけることができるし,そのために「ドリル」というものがあるんだよなぁ,という,当たり前っちゃあ当たり前のことに,改めて気づいたわけです。

逆に言えば,ドリルでできないことは,普通のスイングではできない。例えば,上記のように直立して素振りして手の感覚が得られなかったら前屈して球打っても得られっこないし,逆クロスハンドで打って前傾が保てなかったら順クロスハンドで打っても前傾が保てないし,ハーフスイングでクラブフェースの芯に当たらなかったら,フルスイングしても芯には当たらない。みたいな感じ。

そういえばドリルといえば,「片手打ち」について書かれたこれがとてもいいと思ったのですが,

ゴルフアプローチ〜片手打ちをマスターしてアプローチ巧者に〜 | ゴルフコースレッスン GEN-TEN(ゲンテン)

これなんかも,冒頭の新井さんが言う,「当たり前すぎてつまらない」例ですよね。でもこの内容はとてもいいです。