Mark Broadie*1 がツイッター上でなんかアンケートとってるなと思ったら,案の定こんな記事にまとめてきました。
ソース
Mark Broadie: Are Augusta National's greens really that hard? - Golf by Mark Broadie, 8 April 2019
拙訳
マスターズが近づいたので,オーガスタと他のPGAがツアー大会の開催会場との違いを見ておくのも悪くないと思う。
まずはグリーンから。オーガスタの速くてアンジュレートしているグリーン・コンプレックス*2から判断すると,典型的なPGAツアーコースよりオーガスタの方が6フィート(約1.8メートル)を外しやすいと思うかもしれない*3。だけど実は,オーガスタの方が6フィートのパットを決める確率が2パーセント高いのだ!*4。なぜなら,オーガスタのグリーンは整備が良くて転がりがいいから。実際,10フィート以内の1パット確率は,他のどのPGAツアーコースより高いのだ。
オーガスタの本当の難しさは,返しのパットを確実に決められる(3パットをしない)場所に残すのが難しいところにある。過去4年,PGAツアー大会開催コースの中でオーガスタでの3パットの確率がもっとも高かった(オーガスタが5.4%に対して,他のコースでは3%)。あらゆる距離から,オーガスタは他のコースより3パットの確率が80%ほど高い。
ロングショットはどうか? ジャック・ニクラウスがかつて語ったのは,「オーガスタはとても本質的にセカンドショットのコースである」ということ。それを検証するために,125-200ヤードからのアプローチショットの,ホールまでの残り距離を見た。すると,オーガスタは難易度がいちばん高かったのだ。オーガスタでは残りが平均31フィートなのに対し,全コースでのツアー平均は26フィート。逆に言えば,マスターズで150ヤードから打ったショットのホールまでの残り距離と,他の大会での170ヤードからのそれとが同じなのだ。この違いは大きい!
グリーンから離れてティーショットに目を向けよう。オーガスタのは易しいフェアウェイで知られている,1999年にセカンドカットが賛否両論の中で導入されたあとも。しかし,フェアウェイを外したときは? 通常のツアー大会ではフェアウェイを外すとそれが0.35打のコストとなるが,オーガスタでは2016年に0.26打,2017年に0.29打であった。この点では,オーガスタは易しい。より重要なのは,どこでフェアウェイを外すか。昨年,2番・7番・18番でフェアウェイを外したプレーヤーは,フェアウェイをとらえたプレーヤーより平均で0.5打悪い打数だった。
これらから総合的に判断すると,グリーンジャケットを手にするのに何が必要かが見えてくる。アプローチショットを制し,いいパットをし,ティショットとショートゲームも頑張る。2015年から2018年のあいだ,各年のトップ5プレーヤーの Strokes Gained は,30%がアプローチショットから,30%がパッティングから,残り20%ずつがティショットとショートゲームからだった。
オーガスタはティーからグリーンまでは難易度が高いわけではない。難しいのは,アプローチをピン近くに止めること。さもなくば,3パットはすぐそこにある。
おまけ|Brodie のツイートから
Pros at Augusta sink 68% of their 6-foot putts, 2% more than the 66% average at PGA Tour courses. The biggest factor to explain the difference is likely the incredibly pure Augusta greens. Thanks for participating in the poll! pic.twitter.com/ao2GTbF8bc
— Mark Broadie (@MarkBroadie) 2019年4月3日
Yes!!
— Mark Broadie (@MarkBroadie) 2019年4月4日
Half of shots end up within 25 feet of the hole starting from 160 yards in the fairway on PGA Tour courses and from 134 yards in the fairway at Augusta, a huge 26-yard difference. It's hard to get approach shots consistently close at the Masters. Thanks for participating! pic.twitter.com/aF03dGXIVN
— Mark Broadie (@MarkBroadie) 2019年4月6日