今週のPGAツアーは,AT&T Byron Nelson。ジョーダン・スピースが出場を願って16歳のときに書いた手紙(↓)が話題になっていますが,
This letter from 16-year-old @JordanSpieth is a must-read.#LiveUnderPar pic.twitter.com/SZVsH7HVg4
— PGA TOUR (@PGATOUR) 2018年5月14日
同様に興味深いのは開催コース,Trinity Forestです。Golf Magazineがこんなかたちで紹介していました。Coore/Crenshawのコースって(横浜・西コースの開催が日本だと知られていますが)TVでなかなか観る機会がないので,今週末はテレビに釘付けになりそうです。
All about Trinity Forest, the new home of the AT&T Byron Nelson
1. AT&T Byron Nelson のコースが変わるの?
そう,ダラスのプライベートクラブ,Trinity Forestに。全長7380ヤード,パー71。2016年オープン。1980年代から同大会をホストしてきたTPC Dallas Las Colinasに変わって,新しい大会会場となる。
2. 誰が設計したの?
1983年に同大会を勝った,テキサス出身のベン・クレンショー,そして設計パートナーのビル・クーア。彼らはチームとして,Golf Magazineの世界ゴルフコースランキングTOP100のうち9コースを設計している。彼らのコースでツアートーナメントが開催されるのは2回目。最初のは,1月のSentry Tournament of Champions(マウイの Kapalua - Plantation course)。
かつてゴミ捨て場だったところにコースを作るというアイデア。かつてクーアは冷笑していたけれど,クレンショーがその土地を歩き,見てみるようにクーアに言った。クーアの訪問までに植生が少し整理されて,その場所はリンクス風コースの可能性を匂わせる,表情ある姿を見せ始めた。
3. 普通のツアー会場風ではないっぽいね?
確かに。みんながみんな,このリンクス風のチャレンジングなコースをどう攻めるか理解はしないだろう,プロたちが毎週プレーしている「A地点からB地点に打つ」ような(ターゲットゴルフ)コースではないので。Pinehurst(注:2014年のUSオープン会場)砲台グリーンと魅惑的なフェアウェイのうねり(contour)は,完璧と思えるショットに意外な結末をもたらすだろう。想像力と我慢が必要になるのが,今週の大会だろう。
4. 注目ホールは?
すべてのホールが異なった表情を見せるけれど,もっとも話題に登るであろうホールは,5番のドライバブル・パー4,315ヤード。グリーン手前40ヤードのところに大きなバンカーが配置され,視界からグリーンを消し去っている。
537ヤードの11番ホールは,通常はパー5としてプレーされるが,大会では471ヤードのパー4ホールに。コースでは最も大きなグリーンであり,最も3パットの可能性が高い。630ヤードの14番パー5。怪物的な,打ち上げのあと打ち下ろしのホール。 中央のフェアウェイバンカーが,ホールを特徴づける。 たぶんもっとも絶妙にcontourが使われているのが,6番パー5。背骨のようにグリーンを走るcontour,右サイドは安全なように見えながら,そこに外すと寄せワンはほぼ不可能。
5. プロたちの感想は?
まだ数名のプレーヤーからしか評価は出ていないが(Zac BlairとSteven Bowditchはそのなかのふたり),Twitterでは議論が盛り上がりつつ有る。Geoff Ogilvyは,クラシックコースと現代のコース設計に関する意見と理解については定評があり,彼自身のデザイン会社「OCCM」はTrinity Forest設計のピッチで最終選考に残ったが,クーアとクレンショーによる今のTrinity Forestを高く評価している。一連の動画で,彼はその設計を紹介し,クーアとクレンショーが表現したplayabilityを解説している。
6. 今週コースはどんな感じになるか?
予報によると雨の可能性は低く,気温も100°F(37.8℃)まで上昇しそうとのこと。フェアウェイ上をボールが走り,バンカーにつかまる姿が多く見られるだろう。グリーンも固くなり,ショットのわずかなブレを見逃さずにグリーン外にボールを送り出すだろう。このコースのメンバーであるジョーダン・スピースに有利か。