最近「パッシブトルク」という言葉が流行っているのかどうか分かりませんが,三觜さんの新しい動画もそれについて。
動画の中では同じ話が何度も繰り返されるので,もう少しコンパクトにしていただけると嬉しいのですが,要約すれば,
- 切り返しからクラブが倒れるのが大事
- 倒れるからこそインパクトに向かってボールにアタックできる
- 逆に切り返しからクラブが立つと,そのあとクラブが寝る
- 寝る結果,ダフるか帳尻をあわせるために左に逃がす(←まさにいまの僕のスイング)
- じゃあ,どうやったら「クラブを倒す」ことができるか
- 意識的にというよりも,自動的に倒れるようにしたい
- そのためには,バックスイングでトップまで左腕を絞る(内旋)→「左ハンドル」と呼ぶ動作
- その結果,切り返しから逆の動き(すなわちクラブが倒れる方向の動き)が発生する→パッシブトルク
- ただし,左腕の絞りだけを意識してバックスイングすると右肩が浮く
- つまり,リバースピボットのようなエラーが発生しやすい
- 同時に大事なのは,右肩甲骨を背骨側に寄せる動き
- それがあって初めていいバックスイングができる
ということです。
それで思い出したのが,以前読んだ『ザ・リアル・スイング』でございまして,そのときには「なるほど,側屈は大事なんだな」と思ったわけですが,右肩甲骨については思いもよらなかった…,というか,そもそも骨については書かれていなかったんじゃないかと思うわけでして,いろんな意味で面白いな *1 と思った次第。
余談。「Passive Torque」でググるってみたら,タイガー・ウッズのスイングコンサルタントであるクリス・コモのこんな映像が出てきました。2013年。
Chris Como & Sasho Mackenzie- Passive Torque Example
何言ってるのか分かりづらいですが,クラブを動かす方向によっては,筋肉を使ってトルクを生まなきゃいけない場合もあるし,指でクラブを支持するだけで勝手に発生する(パッシブ),ということなんですかね。
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*1:「面白い」という言葉で逃げていますが,つまりは「動作解析に潜むワナ」といいますか,起こっている現象を記述するのと,それを実現するために何をすればいいかとのあいだには,けっこうな隔たりがある,的なこと。