Linkslover

I want to be a window through which Japanese golfers can see what’s happening outside. TPI G2/P2.

イギリスゴルフ #119|Royal Ashdown Forest Golf Club - Old Course|バンカーレスはどれだけのものか

Royal Ashdown Forest Golf Club,そのふたつあるコース(OldとWest)のうちメインコースであるOldコースを語るときに必ずついてくる形容詞が,bunkerless,要するにバンカーがないということなんです。

例えばこれ。UKのゴルフ雑誌による,「バンカーレスのコース,ベスト5」という記事です。その中でRoyal Ashdown ForestのOldコースは,「arguably the finest bunkerless test of golf anywhere」,つまり「ほぼ間違いなく,他のどこよりも良いバンカーレスのコース」と書かれています。

Five Of The Best Bunkerless Courses - Golf Monthly

The course works its way out and up onto ancient heathland, and there is simply no need for sand as the heather, especially when in bloom, is a far more dangerous and tougher hazard from which to extract a golf ball.

コースは古いヘザーランドの上に走り,単純にバンカーを必要としない。なぜならヘザーが,特にそれが満開のときは,ボールを脱出させるのに遥かに危険でタフなハザードになりうるからだ。

f:id:golf103:20171229070024j:plain

ということで,行ってみました。が,当日は濃霧の影響でスタートが数時間遅れました。5メートル先が見えません。

f:id:golf103:20171229070029j:plain

1番はストレートなパー4です。フェアウェイは左から右に傾斜。

f:id:golf103:20171229070034j:plain

グリーンも大きく傾斜。確かにバンカーがありませんが,まだこれは序の口です。

f:id:golf103:20171229070043j:plain

2番,ティーショットが打ち上げになるパー4。

f:id:golf103:20171229070049j:plain

これは何と呼んだらいいのか。フェアウェイを木の板が横切ります。

f:id:golf103:20171229070054j:plain

3番パー4。グリーン手前に,ご覧の通りのヘザーです。

f:id:golf103:20171229070119j:plain

5番,まっすぐに打ち下ろしていくパー5。バンカーはないけどウォーターハザードはあります。

f:id:golf103:20171229070125j:plain

6番パー3も同様ですね。

f:id:golf103:20171229070131j:plain

7番,打ち上げで右ドッグレッグのパー4。ここも特に右が一面のヘザーです。

f:id:golf103:20171229070136j:plain

8番パー5。ここはグリーン手前がご覧の通りで,確かにバンカーがなくても十分にタフでした。でもこれってやっぱりヘザーという植生あってこそだよなぁと思います。

f:id:golf103:20171229070143j:plain

9番パー3。少なくとも,ティーからグリーンまでしっかり芝が狩られている日本のパー3ホールとは違います。

f:id:golf103:20171229070150j:plain

10番,ストレートなパー5。ここは打ち上げなこともあり,距離自体がタフさを出しているかたちですね。

f:id:golf103:20171229070157j:plain

11番パー3。打ち下ろしとはいえ,スコアカード上は249ヤードあります。わはは。

f:id:golf103:20171229070207j:plain

12番パー5。ダウンスロープで,フェアウェイは右から左に傾斜。ここはヘザーが戦略的にバンカー代わりに配置されている感じです。

f:id:golf103:20171229070215j:plain

13番,打ち上げのパー4。クロスバンカーならぬ,クロスヘザーとでも言いましょうか。フェアウェイをヘザーが横切ります。

f:id:golf103:20171229070231j:plain

14番パー3。学校の遠足のような,子供たちの集団がいました。

f:id:golf103:20171229070238j:plain

15番パー4。距離はないですが,グリーンがご覧の通りガードされています。

f:id:golf103:20171229070247j:plain

17番,距離の長いパー4。ここは面白いですね。グリーン右手前からのスロープを利用してグリーンを捉えたいところ。

f:id:golf103:20171229070255j:plain

これが18番,打ち上げのパー4です。

最後に

ラウンド中はバンカーレスであることを一瞬忘れるぐらいで,それはきっとヘザーがしっかりとハザードになっていてタフに感じられたからだと思います。一方で,Tom Doakがどこかで書いていましたが(たぶん下の本だと思う),少しだけバンカーを配置したらもっと面白くなるホールがあることも事実です。

The Anatomy of a Golf Course

The Anatomy of a Golf Course

そういう意味では,bunlerlessである事実は少しoverratedだと思うのですが,とはいえひとつのコース設計のあり方として,興味深い例であるのは確かです。

13 March 2016