ここでプレーする瞬間を,どれだけ待ち望んだことか……。
Swinley Forest Golf Club。ロンドン南西のAscotに位置する,超プライベートなゴルフクラブ。皇族や首相や外交官や企業のトップたちがメンバーで,年会費というものはなく,毎年年末にその日にかかった経費をメンバーに請求するという噂。世界TOP100に必ずランクインする,ヘザーランドコース。"The Confidential Guide to Golf Courses"でも,18ある"The Groumet's Choice"に選ばれ,4人の共著者の評価は8/8/9/8。1910年に設計したハリー・コルトいわく,彼にとって “least bad” なコース……。
ウェブサイトもない中で,まして知っているメンバー(あるいはメンバーを知ってそうな知り合い)もいない中で,わずかな希望をかけて,Instagramのプロフィール欄に「Swinley Forestでラウンドしたい」と記しておくこと数ヶ月。そしたらある日,フォロワーのひとりから「電話したらビジターでもティータイムをアレンジしてもらえるみたいだよ」とのメッセージを受け取りました。恐る恐る電話してみたら,なんとその通りで,教えてもらったアドレスにメールしてティータイムをゲット。そしてついにこのラウンドにこぎつけました。
1番,打ち上げでストレートなパー4からスタート。右に見えるのは18番ホールのフェアウェイです。
2番もパー4。フェアウェイの入り口が小さなマウンド&ヘザー&バンカー。
2番のアプローチ。ヘザーがハザード代わりになっています。
3番もパー4。シンプル,ではあるのですが,あるいはそれゆえの造形美が感じられます。
4番,このコース最初のパー3。さすが,パー3設計の名手,ハリー・コルトといったところ。グリーン手前はスロープ,右のバンカーはグリーンからは少しだけ離れている。
5番,右ドッグレッグのパー5,軽い打ち下ろし。この雄大さと美しさよ。
6番,アップヒルのパー4。奥に見えるのは7番ホール。
7番もアップヒルのパー4。6番よりスロープが急でしょうか。フェアウェイ中央に大きなバンカーが横切ります。
8番パー3。このへんから,どんどんコースが面白くなっていきます。
9番,左ドッグレッグのパー4。珍しく,狙い通りのドローボールが打てました。
その9番のグリーン。
10番,長いパー3。中央に見えるバンカーは,実際はグリーンから少し距離があります。
11番,短いパー4。レギュラーティーからはこの光景でドライバブルなのですが…
……バックティーからはこの光景。フェアウェイがまったく見えません。
12番,左に折れて右に折れるパー4。軽い打ち下ろし。ホールのすべてが見渡せるだけに,どのルートで行こうか迷わされます。
13番,パー3。
14番,パー4。グリーンに対しては左側からアプローチしたいのですが,フェアウェイ左にこのバンカーが待ち構えています。
15番,打ち上げのパー5。グリーンに近づくほどスロープが急になります。
その15番のグリーンからフェアウェイ方向を見下ろしたところ。ずっとここにいたい…。
16番パー4。グリーンは明らかな2段グリーンです。
17番パー3。これまた,右手前のバンカーが,微妙に距離感を狂わせます。
18番パー4でおしまい。
ラウンドを通じて思ったことは,ここはメンバーとしてプレーするのに最適だな,ということです。毎日でのプレーしたくなるほどの面白さがあるのに,くどさがないし,過剰なタフさもない。エクスクルーシブな雰囲気の中で,気の合う仲間たちと,あるいは大事な人たちと,ゆっくりとプレーを楽しむ。そんな目的に最高に適ったコースだな,と思います。
いつの日かまた,ここを訪れる機会があといいな。
12 March 2016