Linkslover

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KBS 610 / Hi-Rev 2 ウェッジシャフト

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GolfWRX "Review: KBS 610 and Hi-Rev 2 wedge shafts"
http://www.golfwrx.com/284173/review-kbs-610-and-hi-rev-2-wedge-shafts/

長所:Hi-Rev 2 は,オリジナルモデルに比べて250rpmほどスピン量が増加。610は,ハイスピンのウェッジシャフトにしては驚くほど安定して低い弾道が得られる。

短所:それぞれ,1本あたり$43.95。シャフト重量はフレックスに基づいている。

ターゲット:610は,突き抜ける弾道を求めるハイスピンプレーヤー向け。Hi-Rev 2.0 のターゲットは,より高さとスピン量を求めるプレーヤー向け。

レビュー

KBSの新しい 610 と Hi-Rev 2.0 ウエッジシャフトを理解するために,ウエッジが果たす独自の役割を考えることが役に立つと思う。しばしば「scoring clubs」と称されるウェッジ,シリアスなゴルファーは,125ヤード以内からあらゆる弾道でさまざまなショットを打てるということがいかに大事かを知っている。この目的を果たすために,KBSシャフトのデザイナー Kim Braly は,ふたつのウエッジ専用シャフトを開発した。それぞれが,独自の弾道とスピン特性を持っている。

610 は,手元が硬いシャフトで,わずかに少ないスピン量(KBSの純正シャフトより200rpm)で低い弾道を生むべくデザインされた。フレックス・重量は以下の3つがある

  • 110 grams (Regular Flex)
  • 120 grams (Stiff Flex)
  • 125 grams (Stiff + Flex)

Hi-Rev 2.0 は,人気の Hi-Rev シャフトの第2弾。オリジナルの Hi-Rev はKBSのツアーウエッジシャフトと同様の弾道を生んでいたが,スピン量を増やすためにティップセクションはよりアクティブになっていた。それに比べて,Hi-Rev 2.0 は元のモデルに比べてスピン量が多く弾道も高い。テストでは,Hi-Rev 2.0 は通常のKBSツアーウエッジに比べて約700rpm多く,Hi-Rev に比べて250rpm多いスピン量を記録した。

Hi-Rev 2.0 の重量とフレックスは以下の通り。

  • 115 grams (Regular)
  • 125 grams (Stiff)
  • 135 grams (X-Stiff)

オンコースとレンジの両方でのテストで,Hi-Rev 2.0 と 610 はそれぞれその謳い文句通りのパフォーマンス特性を実現した。

キャロウェイ Mack Daddy 2 の56度と,テーラーメイド Tour Preferred ウェッジの52度とでフルショットしたところ,610はどうも KBS Tour-V アイアンシャフトのように感じられた。これは, Tour-V と 610 との似通ったベンドプロファイル,ステップパターン,そして重量を鑑みれば,驚くことではない。弾道は現在のウエッジよりはかすかに低いが,グリーンを捉えるには十分に高い弾道だった。

610 が本当にその真価を発揮するのは,ハーフショットやスリークォーターショットでた。それはまるで,鉛球の詰まった袋をトスするようなものだった。40−60ヤードからのショットでは,しばしばワンバウンドして,ピッチマークから3−4フィート以内にボールが止まった。いくつかのショットは,2008年オリンピックの Nastia Liukin のようにピタリと着地を決めた。

もしグリーン際からのウェッジショットが決まらなかったり,十分に低いウェッジショットを打つのに困っていたら,610はその病を治してくれるかもしれない。

また,私は,キャロウェイ Mack Daddy 2 の56度に Hi-Rev 2.0 の Stiff フレックス(125グラム)も挿してテストした。フルショットでは,私にとってはちょっとスピン量が多くなったが,ラフからとさまざまなライからのショットでは,以前よりはコントロールがきいた。100ヤード以内からの抑えたショットでは,Hi-Rev はイキイキとして,そしてティップセクションがフレキシブルなシャフトとしては,ルースであったり制御不可能であったりは決して感じなかった。実際,より高くよりスピン量が多くなったことで,硬いコースやグリーンまわりの微妙なショットでは,きわめて使えるシャフトになった。

といったわけで,Braly の予測では,KBSツアープレーヤーの20パーセントは Hi-Rev 2.0 にフィットし,残り80パーセントほどは 610 を好むであろうという。

今後 610 と Hi-Rev 2.0 とがOEMというかたちで広まる可能性は十分にあるが,しかし今のところは,このふたつは認定を受けたKBSリテーラーを通じてのみ入手可能であり,メーカー希望小売価格は$43.95。