ソース
What's the difference between stepped and stepless steel shafts? by Jonathan Wall, 12 February 2020
拙訳
すべてのスチールシャフトが同じように作られているわけではない。フレックスとEIプロファイル*1が,ゴルファーの理想的なシャフト選びにおいて重要な役割を果たすが,そこで地味ながら重要なのが,ステップパターンだ。
もしスチールシャフトのアイアンセットを持っているなら,手にとってシャフトがどう作られているかを眺めてほしい。だいたいは,均一にスムーズになっているか,シャフトの低い方のセクションに微妙な突起があると思う。
その突起は「ステップ」と呼ばれ,スイング中にシャフトがどういうパフォーマンスをするかにおいて,重要な役割を果たす。ロリー・マキロイとダスティン・ジョンソンとを例に取ってみよう。マキロイが使うのは,ステップのない(ステップレスの)Project X 7.0。一方ジョンソンが好むのは,ステップパータンのある True Temper の Dynamic Gold Tour Issue X100 だ。
どちらのシャフトもXフレックス(extra-stiff)の商品と見なされているが,True Temper の director of Tour operations である Paul Loegering によると,ステップの有無によって両者にはある違いがあるという。
「ステップシャフトでは,耐久性とフレックスとキックポイントとを別々に扱うのが,すごく簡単」と,Loegering は言う。「なので,先端をすごく硬くしてグリップ側を軟らかくすることもできるし,その逆もできる。ダスティン・ジョンソンみたいな人は,フォワードプレスを多く入れるから,Dynamic Gold のように負荷をかけてリリースする感覚を好むんだ」。
シャフトにどのようにステップが加えられるかについて,それは「swaging / 延伸加工」と呼ばれる機械加工を経て行なわれる。そこではスチールの直径が,素材の無駄が最小限になるような効率的な方法で,変えられるのだ。ステップのパターンとステップ間の距離に応じて――チップとバットセクションの長さもそうだが――弾道,スピン,操作性が決まる。それら3つのエリアを,よりシャフト全体に渡って求めている場合には,普通はステップシャフトを使う。
しかし,もっと球が散らないようにしたかったり,低弾道低スピンを求めている場合には? そのときには,マキロイの Product X の方がいいだろうと,Loegering は語っている。
*1:日本語だと「曲げ剛性」とも言いますか