ヨーロッパのテーラーメイドのサイト(taylormadegolf.eu)に,「R-history」というコンテンツがあります。2001年のR300シリーズから始まるテーラーメイドの〈R〉シリーズの歴史を追うもので,内容がそれほど濃いわけではないにしろ,私のように初心者に毛の生えた(つまりは"103"レベルの),歴が浅くて昔のことを知りたい者には嬉しい内容です。個人的には,R510TPを持っていたことがあり,そしてまた持ちたいと思ってもいます。
しかし,Rシリーズの歴史を一覧すると,確かに最初の方は「革新的な技術!」って感じがするのですが,だんだん掲揚することばも抽象的になってきて,「マーケティングのテーラーメイド」と呼ぶにふさわしい気がしなくもない……。
TaylorMade "R-history"
http://taylormadegolf.eu/R-history.html
2001年,R300シリーズが登場,300 Ti・320 Ti・360 Ti の3モデル。USGAのCORリミットに適合する,あるいはそれを越えるドライバーは,テーラーメイドとしては初めて(当時R&AはCORリミットを適用していなかった)。プレーヤーごとの打ち出し条件を最適化すべく,3モデルのそれぞれが,固有のヘッドサイズ,形状,重量配分,ライ角,シャフト長をもつようデザインされた。
2002年,R500シリーズの導入で,「Inverted Cone Technology (ICT)」が檜舞台に立つ。こんにちのテーラーメイドのチタンドライバーにいまだ採用されているICTは,本質的には,オフセンターでのヒットに対してボールスピードを落とさぬようにスイートスポットを広げている。R580ドライバーは,テーラーメイドとして初めて400ccの壁を越え,ウェイトカートリッジによってスイングウェイトの調整が可能になった。
2003年,おそらくもっともアイコニックなモデルが導入された。R510 TPは,依然としてテーラーメイドのファンと熱心なゴルファーの心の中に,特別な地位を占めている。その畏敬の念をおこさせるルックスと,驚くほどの打音と打感で知られるR510 TPは,テーラーメイドとして初めて,ハイレベルのゴルファーたちに広く採用されることになった。
2004年,このドライバーがすべてを変えた。r7 quad ドライバーは,初めて「Movable Weight Technology (MWT)」を採用,このテクノロジーはこんにちでも用いられている。打ち出し条件を最適化するために,クラブヘッドの重量を再配分する。その支配権は,ゴルファーに手に移った。
2005年,その425ccのヘッドサイズに名の由来を持つ r7 425は,並外れて高いMOI(慣性モーメント)を持ち,オフセンターヒットへの寛容性を高めた。「Ultra-Thin Wall (UTW)」テクノロジーと「pull-face ICT construction」を用いることで,エンジニアは40グラム以上の重量をセーブすることに成功,それを可変重量カートリッジに移すことで,ゴルファーはオリジナルの r7 SuperQuad に比べて最大13ヤード(30%)のショットの調整が可能になった。
2006年,並外れて低く浅い重心を採用した r7 460は,初めて「Movable Weight Technology」を採用した460ccのドライバーとなった。
2007年,新世代の「Movable Weight Technology」を搭載,R7 Superquad は,合計26グラムの4つの可変ウェイトを採用した初めての460ccドライバーとなる。
2008年,r7 CGB Max ラインが登場,新たなレベルのアジャスタビリティの先駆けとなった。可変ホーゼルシステムを初めて採用,ゴルファーはドライバーヘッドを完全に外し,3つのことなるシャフトからカスタマイズすることが可能になった。
2009年,エレガントな形状をもつ400ccサイズの R9 が登場。ロフトとフェースアングルの両方を変えられるロフトスリーブを初めて導入した。これでゴルファーは,完璧な打ち出し条件を実現すべく,フェースアングル,ライ角,そしてロフトを調整できるようになった。
2010年,ヘッドサイズと反発係数のリミットの中で,R9 460 は究極のカスタマイゼーションとアジャスタビリティを実現。その結果,プロのレベルでのNo.1ドライバーとなった。
2011年,テーラーメイドはR11の導入でゴルフ業界に革命をもたらした。史上最高の技術を導入し,白いクラウンを導入。
2012年,R11Sは当時最高の調整機能をもつドライバーとなった。ロフトスリーブは12段階,Adjustable Sole Plate と Movable Weight Technology は5つのポジションで調整可能。Adjustable Sole Plate は,フェースアングルをプラスマイナス3度のあいだで5段階に調整できる,業界初めての機能。
2013年,R1は,ツアープロとアマチュアが同じようなチューニングを実現できるドライバーとなった。Loft Sleeve Technology を搭載し,R1は8度から12度までの12段階のロフト設定で打ち出し角を最適化することを提案した。
おまけ
ついでに,過去のRシリーズのCMなどを。