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J.B.ホームズのレイアップについて,本人のコメントと専門家の分析

Farmers Insurance Open 最終日最終組でまわっていた J.B.ホームズは,18番パー5でバーディーをとれば優勝だったものの,2打目は池超えでグリーンを狙う選択は避けてレイアップ,結局そのホールはパーで終わり,プレーオフでもジェイソン・デイに2ホール目で敗れてしまいました。

で,さっそくそのレイアップについて,いくつか記事が出てきています。

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野武士風のJ.B.ホームズ。パンツはボンタン風。

Why J.B. Holmes laid up (and why he’d do it again) – GolfWRX

このGolfWRXの中では,ピンまで230ヤードぐらいの状況で,昨年は4番目のロングヒッターであったJ.Bがまさかのレイアップ,76ヤードのウェッジショットを残したけれど,結果21フィートのバーディーパットになってしまった,と書いています。ほんとはスピンバックでピンに寄せたかったけれど,少しだけ長くそして左に出て,ピン奥で止まったのでした。

試合後の会見でのJ.B.のコメントが紹介されておりまして,「2打目の位置があと5ヤード短いか3,4ヤード長かったらグリーンを狙っただろうけど,実際のライはダウンスロープで,自分のスイングだとドローで飛びすぎていただろう。グリーン奥と左は避けたかった」ということです。ちなみにピン位置はグリーン左手前で,グリーン左にはバンカーがあります。

ジェイソン・デイも72ホール目で2オンを狙ってグリーン奥に外し,そこからなんとかパーであがっていましたが,J.B.も「あそこは奥に外すと寄せワンは難しい」と思っていたそうです。「もしまた同じ状況にあっても,レイアップするね。やるべきことはすべてしっかりやったけど,ただボールが戻ってこなかった」と。

Golf Digest "There's science to prove laying up doesn't pay off"
http://www.golfdigest.com/blogs/the-loop/2015/02/jb-holmes-shouldnt-have-laid-u.html

そんな中,この Golf Digest の記事は,「統計的に,レイアップはいい作戦ではない」とバッサリ斬っております。

サンディエゴ州立大学の経済学教授 Edmund M. Balsdon が "Journal of Quantitative Analysis in Sports" 2013年12月号に寄稿した記事によると,「プロはプレッシャーのかかる場面でよりアグレッシブなプレーをするべきである,なぜなら大会の賞金というのは勝者に非常に有利なように配分されているから」とのこと。つまり,「コンサバにプレーして中途半端に何度か上位にいるよりは,ガツンと攻めて失敗が多くても一度成功して優勝すればその方がトータルでは報われる」ということだそうです。

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