Linkslover

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TaylorMade SLDR アイアン|GolfWRX

そもそもドライバーのウェイトをスライドして動かせるからSLDR(スライダー)だったと思っていたのに,「SLDR」はただの記号になってしまって,あげくの果てには「SLDRアイアン」ってなんじゃそらって感じですが,GolfWRXにそのSLDRアイアンの評価が載っていたので,概要を訳してみます。

Review: TaylorMade SLDR Irons – GolfWRX by Kane Cochran, 5 June 2014

サマリー

長所:正統派のルックスで,大きな許容度と,高い飛距離性能。

短所:ポリッシュ・クロームは,バッグの中では輝いて見えるが,アドレスのときにその反射が気になるゴルファーが少しいるかもしれない。

結論:正統派でコンパクトなデザインの中に,パフォーマンスを向上させる性能が詰まっている。改良されたスピードポケットとThruSlotテクノロジーにより,クラブフェースの各所でボール初速と一貫性がわずかに向上。ミスヒット時でも飛距離が得られる。SLDRアイアンはキャスト(鋳造)アイアンではあるものの,打球音や打感は気にならない。

概要

テーラーメイドは,飛距離と寛容性を求めるゴルファーに対してSpeedBladeアイアンを提供し成功を収めてきたと同時に,Tour Preferred CB と MC アイアンも上級者に受け入れられてきた。しかしながら,テーラーメイドはその二極のあいだにモデル開発の余地があると考え,そこにSLDRアイアンを投入してきた。

テーラーメイドがSLDRアイアンで目指したのは,ツアープロから高ハンディキャップのゴルファーまで,幅広い層にアピールするモデルを開発すること。そのため,開発チームに求められたのは,飛距離性能や寛容性,あるいは操作性だけではなく,打球音や打感,ルックスにもわたる。テーラーメイドは,パフォーマンスとクラシックなスタイルを兼ね備え,フォージド (鍛造) アイアンにも引けをとらない,ソフトな打感と打球音を実現した。

スペック

PWでロフト46度はまあ普通だけど,3番アイアンで19度,5番で24度っていうのは,ストロングですね。純正スチールシャフトがKBSというのも,最近のテーラーメイドの傾向ですかね。

SLDRアイアンは,3番からAWまで入手可能(8本セットで899ドル)。さらに追加で,SWとLWが各119ドルで入手可能。純正シャフトはKBSの新しい Tour C-Taper 90 で,これは高い打ち出し角とより優れたスピンコントロールを実現,フレックスはRとS。フジクラのカーボンシャフトも選択でき,77グラム(S),67グラム(R),そして57グラム(シニア)の3種類が用意されている。純正グリップは,Golf Pride Tour Velvet,47.5グラム。

パフォーマンス

風の弱いコンディションのときにドライビングレンジで試し打ちし,通常のラウンドの時にも使ってみた。最初にドライビングレンジで,PWから打ち始めたが,最初に気付いたのは,その打感。以下で詳しく話すが,打感は最高だった。ソフトで,敏感な反応し,ターフをソールが抜ける感触も良く,コンタクトはクリスプだった。弾道にはしまりがあり安定して,しかも吹け上がらない。高さも望み通りだった。PW以外の番手でも,同じように一貫していい結果だった。

飛距離も申し分ない。球を曲げるのも自在で,ショートアイアンでも,意図通りに低い球が打てた。

C-Taper 90 シャフトは軽いが,反応は良く,スピン量をさほど増やさずに高弾道が得られた。以前私はDynamic Gold S300 がささった Callaway X-20 を使っていたので,軽いシャフトになれるまでは多少時間がかかった。しかし,高弾道な計量スチールは,SLDRアイアンのヘッドによく合っているだろう。特に,アイアンでより高い弾道を求めているゴルファーにはいい選択肢だと思う。

計測器の数値

計測器が出した飛距離は,ボールの違いによる僅かな誤差を考慮すれば,ゴルフコースで得られた結果にほぼ一致した。スピン量は制御可能で,番手を通じて安定している。通常,私は希望よりは少し低い打ち出しになるのだが,このSLDRアイアンでの結果は,明らかにいつもの私の弾道よりは高いののだった。

さらに,ボールの影響(計測器使用時には,通常のNikeのレンジボールを用いた)もあるのだが,ロングアイアンになるにつれて,打ち出し角は,あるべき角度より低くなった。飛距離は得られたものの,この低い打ち出しは,クラブのせいというより,私のスイングが良くないからだろう。そういうことを考慮に入れても,ロングアイアンでの飛距離や寛容性が確認できた。

ルックス