ゴルフにおける目の大事さ,という話題です。特に「利き目」の話は他で読んだことがなかったので,ためになりました。
ソース
How eye dominance affects your golf swing – GolfWRX by Tim Mitchell, 12 Sep 2014
拙訳
ゴルフにおける目や視界の影響は明らかだ。対象物までの距離の感覚や,グリーンの曲がりの読み,ハザードを避けたホールへの攻め方などに影響を与える。
一方で,スイング中の目の働きが与える影響については,それほど知られていないと思う。その影響を正確に理解するためには,まず自分の「利き目」がどちらかを知る必要がある。(例えばこれ)
もちろん,それがどれだけスイングに影響するか,その度合いには個人差があるけれど。
バックスイング・アイ(Backswing Eye)
バックスイング・アイ(つまり右利きのゴルファーなら右目)が利き目の場合,スイング技術に影響をあたえるふたつの傾向がある。ひとつは,バックスイングのときにターンが小さくなりやすいこと,もうひとつはインパクト時に体が開きやすいことだ。
この特性を簡単に理解するために,スイングのときにターゲット・アイ(右利きのゴルファーなら左目)を閉じてみよう。もし鼻が高ければ,バックスイングでショルダーターンが大きかったり構えがアップライトすぎたりすると,バックスイングしてすぐにボールが視界から外れる。ダウンスイングでは,対象物をよりよく見るために,それをジャマするような体の部分を視界から外そうという動きになる。
バックスイング側の目が利き目のプレーヤー(backswing dominant eye: BDE)のアドレス
BDEプレーヤーはバックスイングが小さくなる。左肩が視野をふさぐからだ。
BDEプレーヤーはTBE(target dominant eye,ターゲット側が利き目)プレーヤーに比べてインパクト時に胸の開きが大きい。
ターゲット・アイ(Target Eye)
ターゲット側の目が利き目(右利きなら左目が利き目)なら,真逆の傾向になる。つまり,バックスイングでのターンはより大きく,ダウンスイングでは体の開きはゆっくりか遅くなりやすい。
また,これらの傾向を理解するために,スイング中にバックスイング・アイ(右目)を閉じてみよう。バックスイングではターンは制限されづらく,なぜなら自分の鼻や肩やその他の体のパーツはゴルフボールに対する視野を妨げないからで,逆にダウンスイングでは,それら体のパーツは視野に入ってこないような動きをする,つまり体の開きが遅くなる。逆に言えば,ダウンスイング中に体の開きが早すぎれば,これら体のパーツ一部がボールに対する視界をジャマすることになる。
ターゲット側の目が利き目のプレーヤー(Target Dominant Eye: TDE) のアドレス。
TDEプレーヤーのバックスイングは大きくなりがち。利き目の視野を体が遮らないから。
BDEプレーヤーに比べてTDEプレーヤーはインパクトで胸が閉じ気味。
私の過去の記事を読んでもらえれば,クラブフェースを安定してスクエアに持っていけるかどうかの能力は体の動きに強く影響を受けるということが理解されるだろう。自分の利き目を理解することもまた,スイング中の自分の体の動きのクセを理解するのに役立つはずだ。
利き目の影響について,ツアープロの例を見てみよう。
ジャスティン・ローズは左目が利き目のプレーヤー(TDE)。バックスイングは大きく,ダウンスイングでは体の開きが遅い。このタイプは他に,リー・ウェストウッドやダスティン・ジョンソン,ジャック・二クラウスやミシェル・ウィーがいる。
ジェイソン・ダフナーは典型的な右目が利き目のプレーヤー(BDE)。他にはデイビッド・デュバル,パク・インビー,アニカ・ソレンスタムがいる。
ふたりのトップを見ると,ダフナーの左肩は視野とバックスイングを制限している。
インパクトではローズの体の開きが小さい。
フォロースルーではダフナーの胸の開きが大きいのが分かる。