Putting Overview
Chapter 1 / What Is Putting?
- フルスイングゲームとパッティングとは別物。
- ペルツの考えるパッティングの名手は,ジョージ・アーチャー,ベン・クレンショー,デイブ・ストックトン,ローレン・ロバーツ,ボブ・チャールズ,ブラッド・ファクソン,グレッグ・ノーマン。(ベン・ホーガンとアーノルド・パーマーのスキルは,素人に毛が生えたようなもの)
- パッティングはサイエンスとアートとの融合。しかし「黒魔術」ではない。
- 不満の原因は,期待値が高いこと。
- パッティングを構成する15の要素。
Chapter 2 / Problems on the Greens
- パッティングは黒魔術ではないが,すべてのパットに「幸運」の要素はある。
- パッティングに悪影響を与えるものとして,グリーンのスパイクマーク,ピッチマーク,カップのエッジ,不均一なボールなど。
- 曲がり幅に関していえば,上りのパットより下りの方が簡単。しかし下りのパットは繊細なタッチが要求される(タッチの違いが増幅されて距離の違いにあらわれる)。
- 1パットを増やすより,3パットを減らす(なので,ショートパットだけじゃなくロングパットも練習せよ)。
Chapter 3 / Methods of Putting
- 私の理論を貫くのは,「シンプルなほど良い(simpler is better)」。
- 最も簡単なパッティング方法。一番目は「The True Roller」(球を転がす道具),二番目は玉突き(ビリヤード)。
- いろんな打ち方の紹介。手首を使ったりボディーを使ったりとか。
The Fifteen Building Blocks of Putting
Chapter 4 / The Seven Building Blocks of Strokes Mechanics
- ボール=ホール・ライン:(打つ前の)ボールとホールとを結ぶ直線。
- エイムライン:パットを打ち出す方向。
- ボールトラック:打ち出されたボールの軌跡。
- ブレイク:エイムラインからホールに垂線を引いたときの,エイムラインからホールの近い側のエッジまでの距離。
- エイム:狙う方向のこと。
- パターパス:パターヘッドが動く方向。
- フェースアングル:フェースからの垂線とエイムラインとのなす角度。
- インパクトポイント:打点。ボールとパターフェイスが接する点。
- パットスピード:転がされたボールの速度。
- グリーンスピード:グリーンの速さ。芝のさまざな条件で決まる摩擦。通常はスティンプメーターで計測される。
以下,15のビルディングブロックのうち,7つの基礎。
- エイム:両目はエイムラインの真上に。
- パワーソース:パッティングのパワーの源。基本的には3つあって,1) 指とか手とか手首とか前腕とかの小さな筋肉,2) 腕と肩,3) ボディーモーション。ベストなのは2(要するにショルダーターンと言われるものだと思われる)。
- パターパスのミス(エイムラインからのズレ)は,その17%しか結果に影響しない。
- エイムラインに対してクラブフェースを開いて閉じて打つのが自然だという教えがあるが,ペルツの考えはそれに反する。エイムラインに対してフェイスをスクエアに保つべき(なぜならボールの行方に最も影響を与えるのはフェースアングルだから)。
- 打点の位置はさらに重要。
- 芯で打つのが大事なのは,打感とともに,そこでエネルギーが最大限に伝達されるから。
- ボールにオーバースピンがかかるよう細工したパターは,ショートパットこそ良かったものの,ロングパットや逆目のパットではうまくいかない。
- 理想的なポールポジションは,スイングの最下点から2インチ左。
- 最適な打ち出し角は,スピン量ができるだけ少ない状態で,芝のちょうど上にボールが顔を出すぐらい。
- 両腕の前腕のスクエアを保つ。
- アーノルド・パーマーの内股スタイルも,下半身を固定する上で有効。
- その他,グリップの仕方とか。
Chapter 5 / Five Nonphysical Building Blocks: Touch, Feel, Attitude, Routine, and Ritual
- 狙った方向に打ち出すのはパッティングのメカニクスの問題で,易しい部分だけど,適切なスピードで打ち出すのは,それよりも遥かに難しい。メカニクス以外に「フィール」や「タッチ」の問題が絡んでくるから。
- タッチとフィールとグリーンリーディングは,心の中の問題
- タッチ:何をするかを知ること:パットの長さ,要するパワー
- フィール:どうするかを知ること:ストロークのサイズ,ストロークの運動感覚
- グリーンリーディング:どこに打つかを知ること:スロープ,グリーンスピード,芝目
- 練習グリーンで本番さながらのプレッシャーを感じるのは不可能。本番でプレッシャーを抱かないのも不可能。であれば,プレッシャーがあろうがなかろうが機能するパッティングストロークを構築するしかない。それが,デッドハンズストローク(Dead-Hands Stroke)。
- 8秒ごとに感覚の30%が失わる。
- 考えるな,繰り返せ。
- グレッグ・ノーマンは,勝利がかかったパッティングだろうが,練習グリーンでのパッティングだろうが,必ずフィニッシュをとったままボールの転がりを見届ける。
- ジャック・ニクラウス「そのストロークでパットが決まるって信じられなくて,どうしてパットを打てるの?」
Chapter 6 / Stability and Rhythm: Two Artistic Fundamentals
- 「インパクトでパターヘッドを加速させろ」と言われると,手や腕で加速させる人が大半。
- ストロークの安定性を高めるのは引く動きだが,手や腕で引いてはいけない。
- リズム:理想的な状態では,振り子の周期は振り幅によらない。
Chapter 7 / Green-Reading, the 15th Building Block
- 理解してほしいのは,
- ゴルファーはほぼ例外なく,曲がりを浅く読む。
- それをほぼ一貫して行なっている。
- グリーンの読み方を学べば,もっとパットが決められる。
- この問題を注視しなければ,これまで述べてきた15のビルディングブロックなぞ無意味になる。
- ゴルファーの大半は実際の曲がりの3分の1ぐらいの幅しか読んでいない。しかし実際には,65−75%ぐらいの幅で構え,85-95%の幅で打ち出している。
- 芝目。40フィートのパットをして,逆目では35フィートの転がり,順目では45フィートの転がり。
- 芝目が横の曲がり(break)に与える影響は10%以下。転がり(roll distance)には25%以上の影響を与える。
- プラムボブ(Plumb Bobs)は無意味。
- グリーンの読みで最も重要なツールは「無意識」。
Additional Influences In Putting
Chapter 8 / Speed Is More Important Than Line
- ホールのバックエッジを17インチオーバーするスピードが最適。
Chapter 9 / Wind, Lopsided Balls, Dimples, Rain, Sleet, and Snow
- 風の影響は確かに受ける。
- ボールの重心がずれているとどれだけパットがずれるか(0.005インチの重心のズレで13フィートのパットをすると6.29インチのオフライン)。
- ディンプルの影響もなくはないが,ホールを外れるほど出球がずれるのは,速いグリーンでのショートパットか下りのパットのときだけ。
How to Improve Your Putting
Chapter 10 / The Improvement Process
- パッティングには信じられないぐらい「運」がつきまとうけれど,常に幸運でパットを決める人もいなければ,常に不運でパットを外す人もいない。パッティングとは,技術と確率と統計のゲームである。
- パットを外したときのパターン(どの方向にどの距離だけ)を記録すれば,ストロークの問題とその解決とに役立つだろう。
- 私が「やれ」と言ったとき,それは「正しく2万回やれ」を意味する。
Chapter 11 / Establish Your Practice Framework
- ベン・クレンショーのパターシャフトは,よくしなるものだった。
- オフセットについて,多くのパターメーカーは「インパクト時にフェースをスクエアにして打感を高めるため」と主張するが,それを裏付けるデータを私は知らない。
- ソフトなインサートはディンプル効果(前述)を減らすかもしれないが,その確たる証拠はまだない。