フリートウッドの2-ballで思い出した
トミー・フリートウッドが White Hot Pro #3 から DFX 2-Ball にスイッチした?というのを知り,
WITB|トミー・フリートウッド|2019年2月6日|AT&T Pebble Beach Pro-Am - Linkslover
「でもそういや,あのパッティングスタイルじゃむしろ White Hot Pro #3 だったことに違和感あるよな」と思い,そういえばライダーカップ中に内藤雄士が「(フリートウッドを含めて)ヨーロッパのライダーカッププレーヤーの12人中5人は同じパッティングコーチに習っている」と言ってたのを思い出した。
その人の名は,フィル・ケニオン(Phil Kenyon)。下の写真の右の人。左は当然フリートウッド。
While stopping by @SwashPutting today for catching up and doing some videos we met @TommyFleetwood1. Great pleasure to meet you and all the best for the upcoming tournaments! #TommyFleetwood #PuttView #PracticewithPuttView pic.twitter.com/Cak45gg7LO
— PuttView (@PuttView) February 1, 2019
いかにも知性派な雰囲気ですが,内藤雄士いわく「でも自分のスタイルをプレーヤーに押し付けない」のだとか。
フィル・ケニオンってどんな人?
とりあえずイントロダクションとしては,こちらの吉田洋一郎氏の記事をどうぞ。
吉田洋一郎を徹底解明:有名パッティングコーチ「フィル・ケニオン」からの学び | ゴルフスイングコンサルタント 吉田洋一郎
この中でいわれている「可動式のグリーン」とは,こんな感じのもの(1:28ぐらいから)。すごいですね。
ケニオンに関するもっと詳しい記事とはこちら。
Phil Kenyon - Putting Scientist to Tommy Fleetwood and Co
- ベースは Formby Hall。フリートウッドも所属するクラブ。位置はリヴァプールのちょい北,Royal Birkdale が近い。
- Harold Swash をメンターとして,パッティングコーチの職に。以前は自らプロフェッショナルとしてプレーしていた。(Harold Swash については後日また改めて)
- (知識レベルは高みに達したのでは?という質問に)今は答えより疑問をより多く持っている状態。コーチとしてつねに向上しようと思い,ゴルフについてもっと知ろうとしている。天井に達したなどと思ったとすれば,その道程で何かが失われているはず。
- (過去20年のパターのテクノロジーの進化について)確かに変化はあったが,ドライバーやアイアンなどの「フルスイングクラブ」ほどではない。ヘッド重量は全般的に重くなり,平均的にロフトは小さくなり,グリップサイズも多種多様になった。パターの特性の多くの側面が変化している。ヘッド形状も少し変化したものの,多くは時の試練に耐えた(many have stood the test of time)。50-60年代のHarold の時代のときのものは,いまだに用いられている。Harold が称賛に値するのは,ここ数年,多くのメーカーがパターがボールの転がりに与える影響(putter’s ball-roll dynamics)を改善することに目を向けていること。それは,Harold がもう何年も前から,彼のデザインと彼が着目していた特徴でもって検証していたことだった。
フリートウッドのコーチング体制
ちなみに,こちらの記事によれば,フリートウッドには3人のコーチがいます。
Who Is Tommy Fleetwood's Coach? - Golf Monthly | Golf Monthly
スイングコーチが,Alan Thompson。13歳のときから(一時期離れたものの)フリートウッドが習っているコーチです。
ショートゲームは,Graham Walker。多くのヨーロピアンツアープレーヤーを指導しています。
そしてパッティングは,Phil Kenyon。
この独特なクローグリップも,ケニオンとともに開発していったものですが,そのケニオンですら「Are you okay using that?(ほんとにそれで大丈夫?)」と聞いたのだとか。フリートウッドはパッティングストローク中にクラブフェースの開閉が大きかったというのが背景らしいのですが,「それだから(重心角の大きい)White Hot Pro #3 だったのか」と思う反面,「それなのに,あのグリップにして,まだ White Hot Pro #3 だったのか」とも思ったり。
そういえば,ケニオンのラボは Odyssey とタイアップだかなんだかしているようなのですが,だからヨーロピアンツアープレーヤーって Odyssey が多いような印象を受けるんですかね。
USPGA だと Titleist ボールユーザーのとこにロゴがつきますが,ヨーロピアンツアーだと Odyssey ユーザーにグルグルマークがつきます。