これはまさに,北アイルランドへの旅の番外編なのですが,Royal County Downのメインコースをラウンドしたあとにバーで軽食を食べていたら,とある男性に声をかけられたんですよ。「アジア人の団体ならたまに見かけるけど,ひとりでラウンドしているのは珍しい」って。
で,働いている業界も近いこともあってちょこちょこ話していたら,「私はRoyal Belfast Golf Clubの副キャプテン(だかなんだか)をやっているから,是非見に来てほしい。スケジュールの都合は合うかい?」と。
まぁこれも何かの縁なので話に乗ってみるかと思い,最終日のフライトの前にちょっとだけ時間がありそうなのでそこで可能であれば,ということにして,Portstewartでのラウンドのあとにクルマを走らせてRoyal Belfast Golf Clubに向かったのでした。
不勉強ながらこのゴルフクラブについてはそれまでまったく知らなかったのですが,アイルランドでいちばん古いゴルフクラブらしいんですよね。設計はハリー・コルト。
しかし,大英帝国への帰属かそれともアイルランド統一か,で引き裂かれた歴史を持つ「Belfast」に,「Royal」の称号が付くなんて,なんとも違和感が否めません。とはいえ,このRoyal Belfast Golf Clubが「Royal」を戴いたのは1885年。アイルランド自由国(Irish Free State)がUKから独立したのが1922年のことです。
非常にシックなクラブハウスです。
メンバーしか入れないはずの,ダイニングルーム。「うちのおばあちゃんのバースデーパーティーをこないだここでやったんだよ」とは,例の男性の言。
1番パー4。パークランドの趣ながら,確かにハリー・コルト風と思われなくもない。
これはクラブハウスの裏,たぶん12番ホールかと。ちょうどベルファストの湾が望めるかたちになります。
と,わずかばかりの滞在でしたが,またしてもイギリスのゴルフの歴史の長さ,奥の深さの一端に触れたような気がします。
25 Jan 2016