Linkslover

I want to be a window through which Japanese golfers can see what’s happening outside. TPI G2/P2.

イギリスゴルフ #17|スコットランド遠征|Turnberry - Ailsa Course|まさに“風の大地” ターンベリー・アイルサコース

ということで,前日のキンタイヤでの練習ラウンドを終え,満を持してアイルサコースでのラウンドとなりました。それまでに何度このブログを読んだことか:

2013-09-30

前日以上の強風に加えて,この日はさらに強い雨。キャディたちも,「こんな天気の中でやるのは観光客だけだね。地元の人はキャンセルするよ」と言っていました。

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天気予報は最悪

キャディについて

キャディの話を最初にすると,上記のブログにも書かれている通り,ひとりのゴルファーに対してひとりのキャディがつくかたち。キャディフィーは45ポンドで,それにチップを合わせてラウンド終了後にキャディに手渡します。

プロショップの人に聞いたところ,チップはだいたい10から20ポンドが相場だけど,これは完全に払う人が決めていいとのこと。この日は天気が悪天候であったことと「日本人はチップに関してケチ」の悪評(が本当に今でもあるかどうか分からないけど)を払拭したく,チップ25ポンドで合わせて70ポンドを支払いました。

僕についたのは歴10年という初老の男,妻についたのは歴20年という若者風の男。初老の方は「ゴルフはまったくやらない」と言っていましたが,若者風は「ここ5年はラウンドしてないけど昔は週に8ラウンドとかしてた」そうです。妻の弁によれば,その若者風キャディはラウンド中にスコットランドの歴史とかいろんな話を教えてくれたとのこと。

キャディと一緒のラウンドは,やはり気持ちがよかったです。それは単純に悪天候の中でトローリーであっても自分のバッグを運びながらのプレーはやはり体力的に厳しいことや,自分のバッグを担いでくれるというプロ気分を味わえる嬉しさがありながら,ショットのターゲットの指示や番手の選択が的確,マウンドで前方の視界が遮られるときはしっかり前に立って打つ方向を見てくれるとともにボールの行方も(当然ながら)しっかり追ってくれる,要所要所で「いまはヘッドアップしてたよ」などというアドバイスがもらえ(「easier to say, harder to do」と言ってましたが),18番ホールではトム・ワトソンの話をしてくれる。安い出費ではないですが,それ以上の価値があったと思います。

そういえば,「前はこのホテルやコースは日本企業がオーナーで,そのころは日本人もたくさんプレーしに来てたんだけど,最近は全然だね」と,キャディふたりとも言っていました。日本人向けにいっぱい広告をうってたんですって。

コースについて

前日にキンタイヤをプレーしたときは,「同じリンクスで,しかも同じ場所で,キンタイヤとアイルサでそれほど違いがあるものだろうか」と思ったのですが,プレーをしてすぐに,その疑問は解決しました。キャディも言っていたように,アイルサは各ホールに個性があります。

特に強烈に印象に残ったのは4番パー3と,5番パー4。

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4番パー3

4番はグリーン手前が全体的にダウンスロープで特に右下には深いバンカー,グリーン左も奥も狭くて,「グリーンにキャリーすると奥にこぼれるから,手前から転がし上げよう」というキャディの指示でした。

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5番パー4

5番は窪地の中を進んでいく軽い左ドッグレッグのロングパー4。400ヤードをゆうに超えるのに5番アイアンのショット2回でグリーン近くまで運べたのは,ひとえに強烈な南からの風のせいです。4番はその厳しさで,5番はその幻想的な光景で,記憶に残りました。

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名物の灯台

灯台を背にする名物の10番ホールは,チャンピオンティーが海にせり出していて,なんだか圧巻。

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10番パー4。レギュラーティーからはこんな光景

ドナルド・トランプがここをパー3に改造する意欲があるといったようなニュースを最近目にしましたが,どうなることやら。

さて,問題のトム・ワトソンの18番での第2打ですが,実は1977年全英オープン「真昼の決闘」のときのプレートがあり,そこには「残り178ydを7番アイアンで打って2フィートにつけた」と書かれてあります。キャディが言っていたのは,「2009年のときはこれよりも後ろで,だけど8番で打って,さらにグリーンをオーバーした。その30年のあいだにいかに道具が進化して飛ぶようになったかってことだよね」と。

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トム・ワトソンのプレート

僕の場合は,5Wでのティーショットが狙い通りに飛び,2打目はキャディが最初に7番アイアンを手渡し,「いや,やっぱり8番だな」ということで番手を下げ,右からの強風を計算してグリーン右縁を狙って打った球はみごとにピン筋。しかし行ってみたらピンの5ヤード手前で,キャディも「7番と8番のあいだだったね」。ここからダサい3パットで,最後はしまらないボギーとなりました。

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18番,ピン筋にはいったものの

19 Oct 2014