「調整」といってもドライバーの「カチャカチャ」ではなく,アタックアングルを変え(るようにスイングを変え)たら飛距離が伸びた,という話です。
GolfWRX "How I hit drives 56 yards farther with one adjustment"
http://www.golfwrx.com/289913/how-i-hit-drives-56-yards-farther-with-one-adjustment/
拙訳
多くのアベレージゴルファーは,ボールの打ち出し条件(初速,スピン量,打ち出し角)を最適化していないがために,飛距離を大きく損している。アベレージゴルファーのアタック・アングルの平均は,マイナス5度だ。
アタック・アングル(angle of attack)とは何か?
アタック・アングル(Angle of attack, AOA)とは,要するにクラブヘッドの起動がアッパーかレベルかダウンかを測るもの。これとクラブのロフト角の組み合わせで,ボールの打ち出し角とスピン量が決まる。
上の図は,プラスのアタック・アングルを示している(つまりはアッパースイング)。
マイナスのアタック・アングル
アマチュア平均であるマイナス5度のアタック・アングルだと,結果はこうなる。
赤い丸は,アタック・アングルが平均でマイナス5.2度であることを示している。青い丸は,キャリーが216.5ヤードであることを示している。総飛距離は257.7ヤードだった。
プラスのアタック・アングル
次に,セットアップを少しだけ変え(このやり方はあとで述べる),アタック・アングルがプラス5度になるようにした。結果は以下の通り。
この通り,平均アタック・アングルは5.8度となり,キャリーは262.4ヤードに伸び,総飛距離は288.6ヤードに伸びた。スイングスピードは少し落ちたにもかかわらず。(クラブヘッドスピードの平均が100.9mphだから,だいたい45m/sでしょう)
極端なアタック・アングル
さらにアタック・アングルを増やしてみた。
アタック・アングルは8.1度,これはドラコン選手のような数値だ。最後のショットでは11.4度のアタック・アングルになっている。スピン量はさらに少し落ち,打ち出し角は16度になった。キャリーは272.4ヤードになり,総飛距離は295.5ヤードになった。クラブヘッドスピードが101mphぐらいで総飛距離が300ヤードを超えたものもあった。
どうやったか
アタック・アングルを増やすための具体的な方法を知りたい方のためのHow-toは以下の通り。
- 背骨をもう少し右に傾け,頭がよりボールの後ろに来るようにする。
- アドレス時に左肩が右肩よりもだいぶ高くなるようにする。
- よりインサイド・アウトでスイングしているようにイメージする。アドレスで肩を少しクローズドにする。これにより,スイングの最下点がボールより離れ,結果としてアタック・アングルが増える。複雑な説明は省くが,スイングしている感覚ではクラブヘッドが右に抜けていく感覚がありながら,実際の軌道はスクエアになっている。
- インパクト後に両手が上向きに動いているかのように感じること。理想的には,これは左肩がインパクト後に上にあがることで行なわれるべきだが,実際にはいくつかのすばらしいボールストライカー(例えば元ドラコン王者のジェイミー・サドロウスキー)は,インパクトにかけて左ひじが少し曲がるかたちでこれを実現している。
- インパクトでボールの南半球を見ること。これでいわゆる頭が「ビハインド・ザ・ボール」になる。
注意点として,アタック・アングルがより増えるにつれて,それに合わせてティーを高くする必要が出てくる。これが,ドラコン王者たちのティーがかなり高い理由。