PGA Championship に続いて先週の Charles Schwab Challenge でもトップ10入りを果たしたジョーダン・スピース。これはスピースにとっては2018年4月以来(ヒューストンの大会のあとのマスターズで単独3位)に続いてのこと。徐々に復調してきている感があります。
で,スピースのパフォーマンスを支えるのは何はともあれパッティング,そしてグリーン周りの多彩な技だと思うのですが,彼が30yd・40yd・50ydでどういうショットを使い分けているかを紹介する記事と動画がありました。
Jordan Spieth sharing a few short game tips - TrackMan Golf
30-yard Flop Shot
30ヤードのフロップショット。使うのは60度のロブウェッジ。フェースを開いて,スタンスと上半身は軽くオープン,ウェイトの配分はニュートラル。バックスイングで軽くヒンジを入れて,ダウンスイングではリリースを早めにし,エフェクティブロフトがアドレス時と同じぐらいになるように(要するにハンドファーストでは当てないということですね)。ボールを上げるけど,同時にスピンもかけるのがポイント。10フィート以内につけられたら満足いく結果だそうです。
40-yard High Running Pitch
40ヤードのハイ・ランニング・ピッチショット。52度のギャップウェッジを使って,よりシンプルなスイングにすることもある。フェースは軽く開き,ウェイトは左足の6割か7割で構える。バックスイングでヒンジを入れて,(フロップのときとは違い)普通のショットのように打つ。
50-yard Low Check Runner
50ヤードのロー・チェック・ランナー。いわゆる低く出てキュキュっと止まる球で,クールだし,スピースもお気に入りのショット。フェースは少しだけ開いて構えるけど,ほぼスクエア。ボールは少しだけ右足寄りに置いて,ウェイトは40ydのときのように左足寄り。バックスイングでヒンジを入れて,フェースをスクエアに保ったままインパクトにかけて振り抜く。インパクトにかけてスイングは加速させる。
Titleist Vokey Wedges - SM7
そのスピースが使うウェッジといえば,Titleist Vokey Design,現在はSM7モデル。46-10/F,52-08/F,56-10/S,60-04/Lという4本をバッグに入れています。
Vokey On Tour | #1 Wedge On Tour | Tour Validation - Vokey.com
さて,Vokeyウェッジのツアーレップ Aaron Dill によれば*1,ツアー初優勝となった2013年の John Deere Classic のときから,スピースの求めるスペックはほとんど変わっていないとのこと。
その中で時を経て変化してきたのが,60度のロブウェッジ。スピースはよりコンパクトで小顔なロブウェッジを求めてきたそうです。しかし,ひとたびセッティングが決まれば,コースコンディションが変わろうが芝の種類が変わろうが,スピースは常に同じスペックのウェッジを使い続けるのだとか。