Linkslover

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「トラブルに向けてターゲットをとるな」|スマートなプレーをするということ

ここ最近,ずっとこのことを考えている。

"Don't ever aim the ball at trouble"

もともとの記事は,Kyle Porter が書いたこれ。

Scottie Scheffler is boring, and like Tiger Woods before him, that makes the 2023 Players' champion brilliant - CBSSports.com

「Scottie Scheffler is boring.(スコッティー・シェフラーはつまらない。)」という刺激的な一文から始まるけれど,内容は至ってまっとうで,こないだのPLAYERSで勝ったシェフラーが強さを説明するもの。「When played correctly at its the highest level, golf is not exactly supposed to be a thrill ride.(最高のレベルで正しくプレーされるとき,ゴルフはスリルいっぱいの乗り物のようなものでは正にない。)」

"Don't ever aim the ball at trouble" とは,ジャック・ニクラウスがコースマネジメントを語る中で出てきたフレーズのようで,さらにこう詳しく語られている:

"Don't ever aim the ball at out of bounds. Don't ever aim the ball at a lake. You always aim away from it. And if you have to play back towards it, make sure that you can't hook it enough to get there or make sure you can't fade it enough to get to it."

「OBに向かってターゲットをとるな。池に向かってターゲットをとるな。トラブルから離れる方向を狙え。そしてトラブルの方に向かってボールを曲げるとき,フックしすぎたりフェードしすぎたりしてトラブルに入らないようにしろ。」

実際,シェフラーはこんなふうにプレーしている。百聞は一見にしかず。

このようなスマートなプレーをすることについてPorterは,「It requires an extraordinary amount of discipline, patience and acceptance.(それはものすごい量の規律と我慢と忍従を必要とする。)」と書いている。

ニクラウスのこの言葉が印象的だ:

"I thought I was pretty good at what I did, but I didn't trust it that much."

「自分の能力にはとても自信があるけれど,でもそれほど信頼しているわけじゃない」。ニクラウスですら,これですよ。

おまけ

こういう話をすると,以前書いたこれ(を書くきっかけになった元のブログ記事)を思い出す。

〈持ち球〉について|その効果を定量化できるか? - Linkslover

そして,一周回って〈BOX理論〉にたどりついた気もする。

永井延宏『ゴルフ コース戦略の超セオリー』青春出版社 - Linkslover

「アドレスがしっくりこない,苦手なホール」があると思いますが,その違和感の正体とは,肩の向きがOBゾーンやハザードなど,プレーするエリアの外を向いているからなのです。

って永井も言ってるじゃん!