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1にコースで2に道具,3・4がなくて,5にスコア

ミズノの「グレインフローフォージド製法」の特許について問い合わせた

ミズノが「「グレインフローフォージド製法」は、世界8カ国で特許を取得しているミズノ独自の製法である」とあちこちで謳っているので,

Grain Flow Forged│ゴルフ│ミズノ

それがどんな特許なのか知りたくて,カスタマーセンターに問い合わせたことがあるんです。

結果分かったのは,

グレインフローフォージド製法(鍛流線)の特許出願番号は,出願番号:特願2001-502642 特許番号:第3916954号

ということで,その番号で調べてみると,意味がわからないなりにも面白いです。

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/web/PU/JPB_3916954/031A515F801759CDD16D0686DB78C6CA

特許権者

(73)【特許権者】

【識別番号】000005935

【氏名又は名称】美津濃株式会社

(73)【特許権者】

【識別番号】595060476

【氏名又は名称】中央工業株式会社

美津濃株式会社と中央工業株式会社との共同特許権(というのか)。中央工業株式会社は,「広島県東広島市を拠点に、自動車、農機具、建機、鉄道関係、スポーツ関係(ゴルフ)と幅広い分野向けに、高精度でニアーネットシェイプの鍛造品を製造して」いる会社だそうです。

高精度の鍛造品製造の中央工業株式会社 | 広島県東広島市

ここの「採用情報」に載っている先輩たちが,みんないい顔してるんですよね。

採用情報 | 中央工業株式会社

特許の概要

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

打球面を有するフェイス部(1)と、前記フェイス部(1)とシャフトとを接続するネック部(2)とを備え、前記ネック部(2)から前記フェイス部(1)に鍛流線(3)が連続し、該鍛流線(3)が前記フェイス部(1)において一方向に延在し、かつ前記ネック部(2)から前記フェイス部(1)のトウ(4)側に向かう方向に延在することを特徴とする、ゴルフクラブ。

f:id:golf103:20181220175232g:plain

グレインフローフォージドだと何が嬉しいのか

たぶんこのへんを読むべき。

【発明の詳細な説明】

【0001】

【発明の属する技術分野】

本発明はゴルフクラブおよびその製造方法に関し、より特定的には、フェイス部とネック部を一体成形したゴルフクラブヘッドの構造およびその製造方法に関する。

【0002】

【従来の技術】

ゴルフクラブのヘッド部分は、打球面を有するフェイス部と、このフェイス部とシャフトとを接続するネック部とを含む。従来、鍛造製法によるゴルフクラブヘッドとしては、フェイス部とネック部とを一体成形するものであるが、打撃時にネック部が変形を起こし易いという課題があったために、ネック部を太くしなければならず、ネック部への質量配分を軽減することが困難であった。また、フェイス部とネック部を、それぞれ別工程で成形し、その後互いに接合されていた。そのため、フェイス部とネック部の接合部分における強度が低下するという問題があった。

【0003】

そこで、本願発明者は、その理由について鋭意検討を重ね、上記接合部分において鍛流線が不連続となることを知得した。そして、さらに様々な従来品における鍛流線について調査したところ、図20~図24に示すものを発見した。これらの図に示すゴルフクラブヘッドでは、フェイス部1とネック部2の接合部分において鍛流線3が部分的にでも連続しているので、当該接合部分における強度は向上するものと推察される。

【0004】

【発明が解決しようとする課題】

しかしながら、この例においても、図21に示すようにフェイス部1において鍛流線3が様々な方向を向き、フェイス部1において鍛流線3が不均一になっている。そのため、図25に示すようにフェイス部1の硬度が不均一になり、フェイスの場所による強度の違いが生じ強度の弱い部分にあわせてフェイスの肉厚を設計しなければならず、薄肉化が難しいという問題があった。

【0005】

本発明は上記の課題を解決するためになされたものである。本発明の目的は、ネック部からフェイス部にわたって鍛流線を連続的に延在させるとともにフェイス部において鍛流線を一方向に延在させることにより、上記接合部分における強度を向上しながらフェイス部の硬度を均一にすると共に、フェイス肉厚を薄くしたり、ネック径を細くして、その余剰の質量をヘッド周辺に使用することによりスイートスポットの広いゴルフクラブにすることにある。

【0006】

【課題を解決するための手段】

本発明に係るゴルフクラブは、打球面を有するフェイス部と、該フェイス部とシャフトとを接続するネック部とを備え、ネック部からフェイス部に鍛流線が連続し、該鍛流線がフェイス部において一方向に延在する。鍛流線は、ネック部から、フェイス部のトウ側に向かう方向に延在する。

【0007】

このようにネック部からフェイス部に鍛流線が連続することにより、ネック部とフェイス部の接合部分における強度を向上することができる。また、鍛流線がフェイス部において一方向に延在することにより、フェイス部の硬度を均一にすることができる。

【0008】

なお、上記鍛流線は、好ましくは、打球面において上記一方向に延在する。また、鍛流線は、好ましくは、打球面と平行な面に沿って延在する。

【0009】

上記フェイス部の打球部におけるビッカース硬度((Hv)荷重2kg時)の最大値と最小値との差は、好ましくは、30以下である。また、打球部におけるビッカース硬度は、好ましくは、130以上160以下である。さらに好ましくは、打球部におけるビッカース硬度は、140以上160以下である。ここで、打球部とは、打球面から所定深さに至るフェイス部の表層部分であって、打球することが当初から予定されている部分のことを称する。

【0010】

本発明に係るゴルフクラブの製造方法は、下記の各工程を備える。絞り塑性加工によって断面積を減じた棒状部材に曲げ加工を施す。この曲げ加工後に棒状部材に鍛造加工を施し、フェイス部とネック部とを一体成形する。

【0011】

上記のように絞り塑性加工を施すことにより、たとえば棒状部材においてネック部となる部分の鍛流線密度を高めることができる。この状態の棒状部材に曲げ加工を施すことにより、鍛流線を生かしつつ棒状部材を屈曲させることができる。この屈曲した棒状部材に鍛造加工を施すことにより、鍛流線を最大限生かしつつ、フェイス部とネック部とを一体成形することができる。

【0012】

上記絞り塑性加工では、棒状部材の一端における鍛流線密度を高めながら棒状部材の一端を他端よりも小さな断面積にするよう塑性変形させる。上記絞り塑性加工は、たとえば棒状部材の一端にローリング加工を施すことにより行なわれてもよい。

【0013】

上記鍛造加工工程は、好ましくは、複数回の粗鍛成形加工を棒状部材に施して鍛流線を確保しながら棒状部材を最終形状に近づける第1鍛造加工工程と、粗鍛成形加工後の成形品に精鍛成形加工を施して最終形状に成形する第2鍛造加工工程とを含む。それにより、鍛流線を生しつつ鍛造加工を行なうことができる。

【0014】

絞り塑性加工を施した棒状部材の一端側にネック部を形成し、棒状部材の他端側にフェイス部を形成する。