『風の大地』のファンであれば行ってみたいコースのひとつが,男鹿ゴルフクラブだと思います。他には,鹿沼CCとターンベリーとプレストウィックと,あとブリテン島の北の端にあるコースかな。あと琵琶湖と茨城とワクワクと,まぁいいや。『風の大地』ではだいたい第10巻ぐらいから出てくると思います。
そんな男鹿ゴルフは,僕の生家からいちばん近いコースであるだけに,先日出国前の帰省の流れで初めて訪れてラウンドしたときは,得も言われぬ感慨がありました。
コースは寒風山(かんぷうざん)という小さな山の中腹に位置していて,天気がよければコースから日本海と大潟村が望める……,はずだったのですが,あいにく当日は曇天,たまに雨。
コース自体は全体的にさほど距離もなく,基本的にまっすぐで,ちょっと起伏があって,ウォーターハザードはなくて,バンカーの数はさほど多くなくて,という感じで割と単調なんですが,それだけに風が吹くとちょうどよく面白くなりますね。風が吹いてこその男鹿。
そんな,割と単調なスルー・ザ・グリーンとは裏腹に,グリーンは芝目がけっこうあって,パッティングは悩ましいです。
そのグリーンですが,ボールマークが非常に目につきます。地元のゴルフコースがこれでは,ちょっと情けない。
今回は,僕と妻,兄と兄の友人(僕の高校の先輩でもある)という4人でのラウンドでした。
兄とのラウンドはこれが2回目で,常に感慨深いものがあるのですが,今回はさらに地元の男鹿だったということで,なおさら。スコアやプレーに関して特に書きたくなるようなこともなかったし,このラウンドはそんなことよりも,この4人で一緒に男鹿でラウンドできているということの喜びが大きくて,それで十分に満たされました。
(パー3ホールのティーショットでことごとくミスしていたのは,やはり「兄貴にいいところを見せたい」という力みから来ているんでしょうが)
ゴルフ場の近辺は特に観光資源があるわけではないので(しいて挙げるなら「なまはげ館」),地元以外の人がわざわざ訪れるというわけにもいかないでしょうけど,『風の大地』ファンの方にはぜひ訪れていただきたいですね。
観光資源といえば,秋田県民は基本的に郷土愛が薄いので,「秋田って何がある?」と聞かれれば「何もないよ」と答えるような人たちなのですが(僕もそのひとり),とはいえ,乳頭温泉だったり角館の武家屋敷だったりと,観光資源がないわけではなく,アピール不足というかマーケティング下手というか,そんなのでずいぶん損をしているように感じました。