Linkslover

I want to be a window through which Japanese golfers can see what’s happening outside. TPI G2/P2.

プロのクラブセッティングを真似るということ

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またしてもSYさんが興味深いコメントをくださったので*1,そこから思いついたことをまとめます。

WITB

このブログ,気づけば全記事の半分は「WITB」カテゴリーのもので占められているけど,もともとは「ゴルフを始めた自分がセッティングのことよく分からないから,プロの情報を集めてみよう」という気持ちから始めたものだった。「プロの」というか,「ルーク・ドナルドの」。そのことをすっかり忘れていて,情報を集めることが自己目的化していた。

で,ルークのマネしてアイアンはMP-64にしたり,ドライバーはRBZにしたりとかしたけど,シャフトは「自分に合うもの」を追い求めていたし,それが当然だと思ってた。

プロをコピー

一方で,「プロのセッティングを完コピする」というスタンスも存在する。いや,存在するということに気付かされたのはSYさんのコメントがきっかけで,でもそれを自分がやろうなんてことはちっとも考えたことがなかった。「自分には合うわけがない」と,無意識的に可能性を閉ざしていたことに,愕然とした

もちろん,そのセッティングが「自分のポテンシャルを最大限に引き出すか?」と問われたら,答えはほぼ「NO」だろう。ツアープロとはフィジカルもスイングも違いすぎるから。ただ,間違いなく言えることは,「そのセッティングは,素人があれこれ検討したものよりもはるかに,全体のマッチングが取れているだろう」ということだ。

「自分のポテンシャルを最大限に引き出す」の罠

巷では「ドライバーをリシャフトして飛距離UP!」みたいな記事が溢れている*2。それはそれで間違いないだろう。きっとどこかに,自分のポテンシャルを最大限に引き出してくれるシャフトが存在する。でもそれは,地平線に沈む太陽のようなものだ。それは存在する。でも,そこに向かっていくら走っても,決してたどり着けない。

プロだって,ドライビングで計測器の数値を見ていろんなシャフトをとっかえひっかえして打って,フィーリングと数値が良かったものをコースで打って,試合でも使ってみて,それで良かったものがバッグに入ってるわけでしょう*3。当然,ウッド系クラブとアイアンとウェッジとのマッチングも考慮しながら。

理想と現実,制約と優先順位

もちろん,「自分のポテンシャルを最大限に引き出した上で,全体のマッチングが取れている」のが理想。でも,アマチュアがそれを実現するのは,ほぼ不可能。であれば,次善策は何かといったら,それは「プロのセッティングをコピーすること」なのかもしれない。

いや,それはもちろん,「何を目指すか」に依るだろう。例えば,「ドライバーの一発の飛び」を求める人には,その考え方は合わないはず。でも,「コースに出たときどの番手でもそつなく打ちたい」と思っているのなら,プロのセッティングを真似るのは積極的に検討していいはずだ。

基準点

Jean-Baptisteの製品を自分が手にすることはなかったしこれからもないだろうけど,そのFacebookページ*4はいつも興味深く読んでいた。そこで書かれていたのは要するに,「まずアイアンのシャフトを決めろ。それと同じ振り心地になるようにドライバーのシャフトを選べ」ということ。

だから,プロのセッティングを真似るにしても,アイアンのシャフトだけはいくつか試したほうがいいかもしれない。少なくとも,「Dynamic Gold が好きか,Project X が好きか」だけは,分かった方がいいだろう。数値とか結果とかじゃなく,好きか嫌いか。それが分かったら,そこを基準にしてプロのセッティングを調べていけばいい。

オーバースペックとアンダースペック

冒頭であげた漫画は,これ。

(有)斉木ゴルフ製作所物語 プライド 1

(有)斉木ゴルフ製作所物語 プライド 1

ここでも言われている「振り切れる範囲で重い方が」というのがまたアマチュアを悩ませるのだけど,一般的に「オーバースペックとアンダースペックのどちらまだましか」と言われたら,オーバースペックの方がまだいいはず。怪我が小さくなるから。

迷ったら,重い方。迷ったら,硬い方。そういう観点からも,プロのスペックを真似るというのは,積極的に検討すべきだと思った次第です。