この本に続いて,素材に関する探求です。グラファイトシャフトについての理解を深めるという目的にはまったく即していませんでしたが,これはこれで面白かった。
ナノカーボンの科学―セレンディピティーから始まった大発見の物語 (ブルーバックス)
- 作者:篠原 久典
- 発売日: 2007/08/21
- メディア: 新書
話の中心はいわゆるフラーレン,つまり60個の炭素原子がサッカーボール上に結合しているやつの,その発見の物語です。副題に「セレンディピティー」とあるように,要するにさまざまな「偶然」が重なって,のちにノーベル化学賞を受賞するにいたるほどの,世紀の大発見になった。この本で初めて知りましたが,「フラーレン」という名称も建築家のバックミンスター・フラーから来ていて,彼のジオデシック・ドームが,サッカーボール上の構造を推察する上でのヒントになったのだそう。
……本屋にいってみないと,探している本は見つからないかな。