タイトリストの913ドライバーはレーティングゲートではとても低い評価でしたが,何はともあれ,新モデルであるD915に関する記事をいろいろ見かけるようになりました。発売開始は11月中旬ですか。「D2」と「D3」という,どっちがどっちか分からない表記は続けるようですが。
GolfWRX: Titleist 915 Drivers, Fairway Woods and Hybrids
http://www.golfwrx.com/246529/titleist-915-drivers-fairway-woods-and-hybrids/
いちばん素直な感じがするGolfWRXの記事から。913ではスピン量が多かったけど,新しい915では“Active Recoil Channel(ARC)”という技術(よくあるクラブソールの溝ですね)によって,低スピン・高打ち出し角・オフセンターヒット時の初速が実現されていると書かれています。
Dan Stone, vice president of research and development for Titleist golf clubs のコメントも紹介されており,「4年前からこの技術の開発が進められていて,微調整に長い年月を要した」などと言われています。
このARCの欠点として,ヘッドの重量がフェース寄りになるため,重心が浅くなり,MOI(慣性モーメント)が小さくなってしまうのだけれど,それももろもろの技術で克服して,913並みのMOIを実現しているということです。
915D2 は洋梨型で堆積が460cc,915D3に比べてスピン量が250rpmほど多くなるとともに,より大きな許容度とつかまりやすさが実現されるよう設計されているそうです。
発売は11月14日。純正シャフトとして以下のものがあるとのこと。
- Aldila Rogue Black 70
- Aldila Rogue Silver 60
- Mitsubishi Rayon Diamana D+ 70
- Mitsubishi Diamana S+ 60
- Mitsubishi Diamana M+ 50
他に,このGolfWRXの記事では,フェアウェイウッドも紹介されています。
Golf Digest: Titleist's sole groove is central to new metalwoods
http://www.golfdigest.com/blogs/the-loop/2014/10/titleists-sole-groove-is-centr.html
Golf Digest の記事もだいたい同じようなものですが,同じく Dan Stone のコメントがもう少し多く紹介されています。以下のものなんかは面白いと思うのですが:
“Tour players do tend to have a miss area on a driver that's about the size of a nickel, as opposed to a half-dollar sized with a higher-handicapper,” he says. “But they do miss it, it just happens much less frequently. Of course, it usually comes with a shot under pressure. And with one shot meaning so much, that's where inertia can help even them get more consistent ballspeed more often.”
「ツアープレーヤーがドライバーでミスする範囲というのは,だいたい5セント硬化ぐらいの大きさだけど,ハイハンディキャッパーになると,それが50セント硬化ぐらいになる。プロがミスするケースというは頻度は低いけれど,起こるとしたらそれはプレッシャーがかかるショットのとき。そしてプロにとってはひとつのショットが大きな意味を持つので,クラブヘッドの内部構造(の改良)は,プロにとっても役立つもので,より安定したボール初速が実現できる」
MyGolfSpy: Meet the 915 – The Most Compelling Titleist Driver Release in Over a Decade
http://www.mygolfspy.com/titleist-915-d2-d3-driver/
くだけた口調のMyGolfSpy記事ですが,「低スピンとか高MOIとか溝とか,タイトリストも流行り言葉に乗ったかー」みたいなことをいいつつ,重心とMOIに関してタイトリストの主張(と思われること)をまとめています。いわく,
- テーラーメイドSLDRの重心は浅すぎ,MOIは小さすぎる
- PING G30の重心は深すぎ,MOIは必要以上に大きすぎる
- タイトリスト915の重心位置とMOIはちょうどいい
で,なんだか「バカの大足,マヌケの小足,ちょうどいいのが僕の足」というのを思い起こさせますが,なにがちょうどいいかはともかく,比較するとそういうことになるんでしょう。
最後に,Golf Monthly のレビュー映像を。言ってる内容に目新しさはないですが,打球音を聞きたいという方はどうぞ。
追記。期せずして,ヨーロピアンツアーのサイトの記事が,いちばん詳しかった。ツアーで915を使っているプレーヤーのリスト(FWとHY)やコメントまで載っている。これがいちばん包括的で,読み応えがありそう。
http://www.europeantour.com/equipment/brandid=500012/news/newsid=237631.html
リストはこんな感じ:
- Kevin Na (915F 15º & 18, 915H 21º)
- Geoff Ogilvy (915F 16.5º)
- Paul Waring (915F 13.5º, 915H 18º)
- Bernd Weisberger (915F 13.5º, 915Hd 20.5º)
- Brett Rumford (915Fd 15º, 915H 18º)
- Erik Compton (915Fd 15º, 915Hd 20.5º & 23.5º)
- Scott Piercy (915F 16.5º)
- Scott Stallings (915Fd 15º, 915Hd 17.5º)
- Cameron Tringale (915F 13.5º)
- Charley Hoffman (915 13.5º)
- Matt Jones (915F 16.5º)
- Brooks Koepka (915F 13.5º, 915Hd 20.5º)
- Ben Martin (915Fd 13.5º)
- Jason Bohn (915Fd 15º, 915Hd 20.5º)
- Greg Chalmers (915Hd 20.5º)
- Tim Clark (915F 16.5º)
- Ben Crane (915F 15º & 18º)
- Ben Curtis (915F 13.5º, 915Hd 17.5º & 20.5º)