以前訪れたロンドン北部の「Finchely Golf Club」で「Open Day」というイベントが行なわれたので,参加してみました。クラブのメンバーシップに興味を持っている人を対象にして,メンバーと一緒に18ホールをチーム戦でラウンドする,というものです。
ルールは,テキサススクランブル。各ホールで4人がティーショットを打ち,その中からベストのボールをひとつ選択,他の3人のボールは拾って,そのベストの位置から4人がまた自分のボールで2打目を打つ,グリーン上でも同じく,というのを,各ホールでホールアウトするまで続けます。これに,「18ホールの中で,各プレーヤーのティーショットが,最低4回ずつ選ばれなければならない」という縛りがついて,それがまたゲームを面白くします。
このルールの良いところは,
- みんなで常に同じ場所からボールを打つから,自然に会話が生まれる。
- 上手じゃない人がラフからラフを渡り歩いて顔を合わせるのはティーショットとグリーン上だけ,ということがない。
- 「各プレーヤーのティーショットが最低4回ずつ」という縛りがあるので,ベストのティーショットが選ばれるとは限らない。
- 上手い人のティーショットばかり選ばれていたら,たぶん興醒めというか,チームに貢献しているという意識が薄れる
- 残りホールとの兼ね合いで,ベストではないにしろ選ばれている回数の少ない人のボールを選んでおこうかどうしようか,という話し合いが生まれる。
- 残りホール数が少なくなって,かつ自分のティーショットが選ばれている回数が少ないと,プレッシャーがかかる
- グロスのスコアがイーブンパーやアンダーパーになる。
- 4人のチカラを合わせてやっているとはいえ,アンダーのスコアを体験するのはやっぱり楽しい
- イーブンパーでまわるのに必要なショットがどんなものか,あるいはどんなショットを続ければイーブンパーでまわれるかが,理解できる
といったところでしょうか。
ショットガンスタートなので,クラブハウスから自分のスタートホールまでてくてく歩いて,みんないっせいにスタートします。僕は15番パー3ホールからのスタートでした。
この日はライダーカップ2日目でしたが,それにちなんで,グリーンのスピードはライダーカップのコースと同じ速さに仕上げたとか……その真偽はともかく,硬くて転がりのいい,ナイスなグリーンでした。
僕の組は,メンバーが2人,ゲストが(僕を含めて)2人。メンバーのひとりはアイルランド出身の若者で,今年の7月にメンバーになったばかり。ハンデは10。もうひとりのメンバーは20年以上ここでやっているというベテランで,ハンデは22だったかな。ラウンドしながら「どうしてここのメンバーになったの?」と訊いたのですが,「メンバーがみんなフレンドリー」「コースがチャレンジングで面白い」「コースがキレイ」などと言っていました。
ラウンドが終わったあと,そのアイルランド出身の若者と「どのホールが好き?」っていう話をしたんですが,そういう会話をして改めて思ったのは,ホールごとのメモラビリティってやっぱり大事だなということです。
ちなみに,この Finchely Golf Club で印象的なホールを挙げると,
- 1H。300ヤードほどのパー4,軽く打ちおろし。1日の始まりとしてはとても優しいホール。
- 4H。380ヤードほどのパー4,ごく軽い右ドッグレッグ。ティーショットをうまく打たないとクリークにつかまる。
- 7H。200ヤードほどのパー3。バンカーもしっかりガードしているし,グリーンの傾斜もゆるくはない。パーがとれたらとても嬉しい。
- 10H。240ヤードほどのパー4。ワンオンを狙いたくなるが,フェアウェイとグリーンサイドにしっかりとバンカーがあるので,ティーショットはアイアンで打ったほうがたぶん懸命。
- 12H。クラブハウスに向かって打つパー3。グリーン手前のバンカーはグリーンから距離があるので大丈夫なはずだけど,やっぱり気になる。なにより深い。そしてグリーンは受け傾斜がきついので,簡単に手前にこぼれ落ちる。
- 13H。クラブハウスそばのティーボックスから打ちおろしていくパー5。距離が短いので,ティーショット次第でイーグルチャンスが来る。
- 18H。距離が長いパー4な上に,ドライバーでティーショットを打つとちょうど落下地点にクリークが。しかも打ちおろしてから打ち上げるという,いやらしい造り。
といったところです。
もう少しロンドン北部のコースをまわってみて,どこかのメンバーになろうかどうか考えようと思っています。
27 Sep 2014