GOLF103

1にコースで2に道具,3・4が理屈で,5にスコア。とうそぶいていたものの,レッスンうけてスイングが良くなったらスコアへの欲が復活しました。

本 // Golf by Design: How to Lower Your Score by Reading the Features of a Course // ロバート・トレント・ジョーンズJrが設計家の観点からコース戦略を解説

ロバート・トレントジョーンズJrは。日本でも,オーク・ヒルズや美浦などの設計で知られています(ソース)。その彼が著した「Golf by Design」,その副題「How to Lower Your Score by Reading the Features of a Course」がまさに示しているように,テーマは「コースの特徴を読むことでいかにしてスコアを減らすか」です。

これで本当にスコアが減るかは別にして,多くのコースが実例として持ち出され,イラストつきで解説されていたのは,なかなか面白いです。

Golf by Design: How to Lower Your Score by Reading the Features of a Course

Golf by Design: How to Lower Your Score by Reading the Features of a Course

Chapter 1: The Playing Field

ゴルフというゲームに対する著者の考え方が語られます。「ゴルフは設計家とゴルファーとのあいだで行なわれるチェスのようなものである」。そこには「攻めと守り」があります。あるいは,「ゴルフはビリヤードのようなものである」。それは,次やその次のショットを見越したポジションどりが要求されます。あるいは,「ゴルフはターゲットスポーツである」。著者は「すべてのホールを分割し,パー3ホールの連続であると考える」ことを提案しています。また,よくいわれるように,ゴルフボールを「Strategic / Penal / Heroic」という3種類に分けることも述べられます。さらに,「パークランド,デザート,リンクス,山岳,熱帯」といったコースのタイプについても,それぞれの特徴が述べられます。

Chapter 2: the Teeing Ground

ティーインググラウンド(以下,ティー)だけが,ゴルファーがそのライを選べる唯一の場所だけに,ティーについて理解を深め,それを最大限に活用することが必須である,と著者は語ります。例えば,ティーの傾斜に注意を払い,それがボールの弾道に与える影響を考慮せよと述べます。ティーについたら,ホールの主要な特徴を見分け,それをもとにホールをどう攻めていくかを考えます。そして,設計者がホールにしかけたワナを読み取ることも求められます。ティーマーカーの向きにも注意を払い,自分のアラインメントがそれに惑わされないように注意します。

Chapter 3: Fairways and Rough Plays

フェアウェイの種類,例えばフラット(あるいはベースライン),マウンデッド,ローリング,ティルテッド,についてまず語られます。そして,フェアウェイのスタイル,つまりストレート,ドッグレッグ,スプリット,アイランド,についても違いが語られます。芝の違いがプレーに与える影響にも触れられます。ライごとのプレーの仕方(左足下がり・上がり,爪先上がり・下がり)についても簡単に触れられます。設計者の観点からは,ラフにはふたつの役割があるようです。ひとつは,ホールの「守り」として,もうひとつは,「ボールがそれ以上悪い状況に入り込まないためのバッファー」として。

Chapter 4: Bunkers

古い時代にはゴルフコースに数多のバンカーがあったけれど,大恐慌の時代にはそれを維持するのが難しくなったそうです。で,ボビー・ジョーンズやアリスター・マッケンジー,あるいは著者の父(ロバート・トレントジョーンズSr)といった設計者たちが,あらたな哲学を生み出した。それは,「バンカーとは初心者のプレーには影響しないが,中級者以上のプレーヤーにとっては影響すべき場所に配置すべき」というものです。バンカーは「いくつ」ではなく「どこに」配置するかがカギ。バンカーの種類の違い,役割の違いについても語られます。

Chapter 5: Other Hazards

その他のハザードとして,水や木などについて述べられます。また,アリスター・マッケンジーのハザードについての有名な言葉が引用されます。「多くのゴルファーは,ハザードの本当の意味について間違った理解をしている。つまり,ミスショットを罰するのがハザードであると。そうではなく,ハザードの本当の意味は,ゴルフというゲームをより面白くするものである。例えば,Cypress Pointの16番,海越えの222ヤードパー3ホール。ボールをひとつふたつなくすリスクをおかしてでもグリーンを狙う価値のあるホールである。あるアメリカ人が私に言ったのだが,彼はいつもこのホールで海越えを狙うので,いままで大量にボールをなくした。だけど,ボールがグリーンを見事に捉えたときの喜びと達成感は,それまで海に消えていったすべてのボールを超える価値がある」。

Chapter 6: Reaching the Green

グリーンを狙うショット(アプローチショット)と,グリーンコンプレックスとについて語られます。ショットの種類,つまりチップ,ピッチ,ロブ,バンプアンドランの違いについても述べられます。ウェッジの種類についても触れられます。ショートゲームに影響を与えるグリーンの種類の違い,例えばフラットなのか,受けているのか,馬の背なのか,ボウル型なのか,2段なのか,ローリング(うねっている)なのか,についてもイラスト付きで説明されます。

Chapter 7: Greens

まずサイズの違いについて述べられ,大きなグリーンの場合はそれがいくつかのより小さなグリーンの集まりとしてみなせることが述べられます。ペブルビーチ7番パー3のグリーンのサイズが時代によってどう変化したか,その写真も掲載されています。グリーンのスピードについては,スティンプメーターはあまり役に立たないこと,それよりも風や日光や気温や雨といった要素がグリーンの速さに大きな影響を与えることを述べています。芝の違い,特にそれによる芝目の違いについても語られます。

Chapter 8: Illusions and Wind

設計家が使うイリュージョン,つまりいかにコースを長く・短く・広く・狭く見せるか,について,多くの実例がイラストと写真もふくめて述べられます。また,風がプレーに与える影響についても語られます。

Chapter 9: Architectural Excellence

これまでの述べたすべての要素を踏まえた上で,いくつかのコースをピックアップして解説をしていきます。たとえば,St Andrews Old Courseの11番パー3。North Berwrickの15番パー3。Royal Portrushの5番パー4。Pine Valley13番のパー4。Mid Ocean5番パー4。Augusta National13番パー5。などなど。