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マーティン・マクギネスの死,そしてアイルランドに関するいくつかの個人的な思い出

この投稿はゴルフとは直接は関係ないです。

IRA元指導者が死去 マーティン・マクギネス氏
2017/3/21 20:50

【ロンドン=小滝麻理子】英国・北アイルランドのカトリック過激派アイルランド共和軍(IRA)の元指導者で、自治政府の副首相を1月まで務めたマーティン・マクギネス氏が21日、病院で死去した。66歳だった。

北アイルランドではプロテスタント系とカトリック系の住民の武力対立が1960年代から激化し、3千人以上が犠牲になった。マクギネス氏はIRAの指導者から政治家に転じ、両派による共同自治の枠組み作りを進めた。メイ英首相は「彼の初期の人生の選択を大目に見ることはできない」としつつも「北アイルランドが衝突から平和へと転換するうえで歴史的な貢献を果たした」と追悼した。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM21H68_R20C17A3FF1000/
北アイルランド自治政府の副首席大臣だったマーティン・マクギネスが、2017年3月21日に亡くなった。1950年5月23日生まれ。66歳だった。稀な心臓病だったという。マクギネスの死は、イギリスの一つの醜い歴史が終わりかけていることを感じさせる。

http://kikugawa.co.uk/?p=3685

IRAの指導者だったマクギネスの死去がひっそりと報道されて,そしてそれもまた22日にロンドンで起きたいまわしいテロ事件の報道の影に完全に隠れてしまった感があります。

僕は最初,そのテロ事件の報道を目にしたとき,最初に「IRA」が想起されたのですが(果たしてそれは間違いだったようですが),「イギリスにおけるテロといえばIRA」という時代はそう遠い昔のことではないと思います。イギリスはいい国ですが醜い歴史を持つ側面もある。そのひとつは,間違いなくIRA,あるいはその存在に象徴されるアイルランドとの関係です。

僕がこうして北アイルランドやIRAの話題に反応してしまうのは,もちろん実際に北アイルランドを訪れたり,あるいはRoyal County Downでプレーしたときのキャディに「昔はベルファストは荒っぽいとこだったけど,今はだいぶ変わったね」といったようなことをナマで聞かされたから,ということもあるのですが,それよりもたぶん,中学生のときにテレビで見たジョン・レノンのドキュメンタリーの中で,彼のアイルランドに関する曲,『Sunday Bloody Sunday』や『The Luck of the Irish』を知ったことの影響がだいぶ大きいのだと思います。

www.youtube.com

『The Luck of the Irish』の歌詞の中に,「A land full of beauty and wonder (was raped by the British brigands)」というくだりがありますが,アイルランドは北も南も本当に美しい土地です。ロンドン滞在時にイギリスとアイルランドの各地をゴルフのために訪れましたが,最高のゴルフ旅行は北アイルランドのCounty Antrim,Royal Portrush Golf Club近くに3泊したときだったと,今でも思っています。また,アイルランド共和国のリンクスコースをめぐっていたとき,多くのクラブハウス前にアイルランドとユーロとそしてアメリカ合衆国の旗が掲げられていたことに興味と戸惑いを抱き,そこでまたアイルランドとイギリスとの黒い歴史を知るきっかけになったことも,強く印象に残っています。

マーティン・マクギネスの死を機に,アイルランドに関するいろいろな個人的な記憶が蘇りました。