Linkslover

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ゴルフ本の世界における「マスター」とは何か|2016年12月現在

こう見えてわたくしは大学時代に数学の本を何冊かかじっていたんですが,それはさておき,偉大なる数学者のアーベルがこんなことを言ってるんですよ。

"It appears to me that if one wants to make progress in mathematics, one should study the masters and not the pupils." - Niels Henrik Abel

「数学の世界で進歩をとげたかったら,生徒ではなく師範(マスター)に習うべき」ということで,哲学の世界なら「ハイデガー入門」を読むんじゃなくてハイデガーの本を読むべきだし,物理の世界ならとりあえず「ファインマン物理学」読んどけ,みたいな(意味を履き違えているかもしれないけど)。

ゴルフのレッスンに関しても,あまたの雑誌が毎回毎回「分かった!」だの「今はこれ!」だの(最近は「ターフを取らない最新ダウンブロー」なるものがあるらしい)謳っていますが,そんなのいちいち追ってる暇はないっていうか,僕が知りたいのは,数学の定理や物理の法則のような本質的で永久不変で原則的なものなんですよ。(数学の定理と物理の法則とのあいだには「永久不変」という点で決定的な違いがある,ので,ここで言ってるのは物理の法則に近いと思う)。

ということで,ゴルフ本の世界での「マスター」ってなんでしょうね?っていう。バンドエイド的な本じゃなくて,骨太なやつ。

とりあえず,ペルツの「ショートゲーム・バイブル」は,そのタイトルといい本の厚さといい,候補に挙げられると思います。

Dave Pelz's Short Game Bible: Master the Finesse Swing and Lower Your Score (Dave Pelz Scoring Game)

Dave Pelz's Short Game Bible: Master the Finesse Swing and Lower Your Score (Dave Pelz Scoring Game)

その前に挙げるべきは,ホーガンの」「ファイブ・レッスン」なのかしら。

Ben Hogan's Five Lessons: The Modern Fundamentals of Golf

Ben Hogan's Five Lessons: The Modern Fundamentals of Golf

個人的には,この「Golf Science: Optimum Performance from Tee to Green」が包括的で決定的だと思うけど。

Golf Science: Optimum Performance from Tee to Green

Golf Science: Optimum Performance from Tee to Green

デシャンボーで有名になった(少なくとも僕はそれで知った)「The Golfing Machine」ってどうなんでしょうね。

The Golfing Machine

The Golfing Machine

ゴルフコース設計理論でいうと,「ゴルフコース好奇心」は挙げざるを得ないです。

ゴルフコース好奇心―ANALYSIS OF A GOLF COURSE

ゴルフコース好奇心―ANALYSIS OF A GOLF COURSE

ゴルフコース関係の本はたくさんあるけど,とありあえずこれを挙げておきます。世界の名コースをきれいな写真付きで解説しているビジュアルブックはいっぱいあるけれど,僕がこの本が好きな理由は,18ホールを俯瞰するイラストが書かれてあって,そのルーティングが分かるところ。

World Atlas of Golf: The greatest courses and how they are played

World Atlas of Golf: The greatest courses and how they are played

コースマネジメントについては,ブローディの「Every shot counts」が新時代のバイブルという気がする(リンクは日本語版)。

ゴルフ データ革命

ゴルフ データ革命

見落としているものがいっぱいあるでしょうから,このシリーズは継続します。