Linkslover

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フォーボールとフォーサムとの違い|その基礎知識から戦略,ハンデ計算まで

ライダーカップは当然ながら最終日のシングルスマッチが盛り上がるんですが,初日・2日目のフォーサムとフォーボールもそれぞれに難しさ・面白さがあって,見る側は興奮します。

Golf Monthly のこの記事では,それぞれのフォーマットの違いの基礎的なところから,それぞれに求められる戦術などについて解説しています。

ご丁寧にハンデの算出・適用方法まで書かれているのが,イギリスのメディアっぽいです。

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ソース

The Difference Between Fourball and Foursomes - Golf Monthly by Jeremy Ellwood, 30 September 2018

概要

明らかにその名前が示すように,フォーボールもフォーサムも,4人のプレーヤーが2人ずつの組に分かれて行なうによる競技である。アメリカ人は特に,4人のゴルファーのグループを「フォーサム」と呼ぶ傾向にあるが,それもあって,大西洋の向こう側では形式としての「フォーサム」はしばしば「オルタネートショット」と呼ばれる。それはもちろん,ゲームの内容を正確に表しているのだが。

フォーサム

フォーサムは,難しくもなんともない。各ペアの各プレーヤーが交互にボールを打っていく。例えば,ある人がティーショットを打てば,もうひとりが2打目を打ち,というようにすべてのショットをホールアウトまで交互に打っていく。あるプレーヤーが奇数ホールのティーショットをすべて打ち,もうひとりが偶数ホールのティーショットをすべて打つ。もしペアがある時点で暫定球を打つ,あるいは他のボールを打つとなった場合,もともとのショットを打たなかった人が,それを打つことになる。

フォーボール

フォーボールは通常「ベターボール」とも呼ばれる。各ペアの両方のプレーヤーがラウンド中常に自分のボールを打っていくが,各ホールでの各ペアのスコアは,ふたりのうちのよい方のスコア(グロスないしネット)がカウントされる。

これは明らかにフォーサムよりはやさしい(forgiving)フォーマットである。なぜなら,フォーサムには逃げ場がないから。つまり,フォーサムで誰かがひどいショットを打つと,そのパートナーはその続きをプレーしなければいけないから。

戦略と戦術

両方のフォーマットに戦略は存在するが,フォーサムでは基本的にパートナーの選択にかかってくる。しかし,なにがベストの組み合わせかについては,さまざまな意見が存在する。ある人は,プレースタイルの似ているペアリングの方が,クラブ選択などについて同じ観点から話し合えるからいいと言う。またある人は,プレースタイルが異なっている方が,互いに補い合えるからいいと言う。例えば,飛距離がない人をできるだけショートパー4のティーショットが打てるようにするとか,アイアンプレーヤーにできるだけパー3のティーショットを打たせるようにするとか。

フォーボールでは,戦略がより重要になる。特にマッチプレーでは。例えばショートパー4で,最初のプレーヤーにグリーン近くを狙わせ,それがうまくいけばふたりめも同じように狙うし,あるいは最初がうまくいかなければふたりめは安全に刻むということが考えられる。あるいは,最初のプレーヤーにレイアップさせ,ふたりめのプレーヤーのプレッシャーを弱めるということもできる。同じように,もし相手ペアがふたりともトラブルに見舞われたら,自分たちはシンプルに安全にプレーし続けるということもある。

フォーボールであれば,仮に自分があるホールで10打叩いても,パートナーがうまくプレーすればそのホールを勝てる,そいういう意味ではやさしい(forgiving)フォーマットである。フォーボールではすべてのショットが勝敗を左右するわけではないのに対して,フォーサムではすべてのショットが重要になる(every shot counts)。とはいえ,フォーサムでは自分が悪いショットを打ってもパートナーに「ごめん」と言わないという不文律がある。つまり,誰しも完璧ではなく,すべてのショットがうまくいくわけでもない,それを受け入れるということだ。

ハンディキャップの適用

マッチプレーでは,CONGU の推奨するハンディキャップの適用方法は,例えば,チームAのハンディキャップが5と12,チームBのハンディキャップが11と17だとして,

フォーサムの場合:チームAの合計が17,チームBの合計が28,その差は11,半分にして6(つねに四捨五入)。ということで,ストロークインデックスが1から6までのホールで,チームBが1打ずつのハンデをもらうことになる。

フォーボールの場合:最も低いハンデ以外の3人が,その最も低いハンデと自らのハンデとの差の4分の3をもらう。この例だと,ハンデ12の人は,差7の4分の3を四捨五入して5,相手チームはそれぞれ5と9のハンデをもらう。

ストロークプレーでは,同じ基準を用いるが,フォーサムではチーム合計ハンデの半分が各チームに与えられ,フォーボールでは各自のハンデの4分の3が,各プレーヤーのハンデとして与えられる。